Short Story

□I had a cold.
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※擬人化



防寒対策は万全に―


【I had a cold.】


最近肌寒くなってきた。
流石にタンクトップは寒いかと思ったが、これも訓練だと我慢した。

だが、次の日…

「(頭が痛い……)」

やはり寒いのを無理に我慢したから、風邪を引いてしまったのだ。
だが、この程度は普通に過ごしていれば治ると思ったので放っておいた。

そして、数時間後…

「(…なんか、悪化してないか…?)」

ぼやける視界、ふらつく足元…やっぱり防寒対策をしておけばよかったと思ったが、時既に遅し。
ギロロの意識は暗転した。



+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+



地下秘密基地にあるクルルズラボは冷暖房完備。
機械がオーバーヒートするのを防ぐため、若干低く設定してあるが、それでも十分暖かい。

そして、ラボ内のモニターには映像や数字の羅列が映し出されている。
クルルはキーボードを叩き、数字を入力していく。
ふと、休憩がてら自身の先輩であり、恋人のギロロの様子を見るためにモニターを数字の羅列から映像に切り替える。

「こんな寒ィ外でどうやったら、あんな薄着で居られんのかねぇ」

因みに、この数字の入力をやめてギロロの様子を見るという行動は、一日にもう20回以上、計10時間ほどやっている。
緑はストーカーみたいだと言った。(もちろんその後、緑は彼に心が折れるほどの嫌なことをされた。)
クルルはこれは自分なりのギロロへの愛情表現だと思っている。

「風邪引いたら看病してやろうかな…」

そんな呟きはラボの暗闇に吸い込まれるように消えた。

次の日もギロロをモニターで見た。
頭を押さえている。

「クークックックッ。風邪引いちまったのか〜?」

まさか昨日の呟きが本当になるとは思わなかった。だが、ギロロのことだからすぐに治ってしまうだろうと、あまり期待しなかった。

そして、数時間後…

「こりゃ、悪化してんなぁ」

珍しいと呟きつつ、ギロロを見る。
そして、ギロロはとうとう倒れてしまった。
今は日向一家は家にいないし、ケロロはガンプラをタママと買いに行っている。ドロロは忍者娘と修業しに山へ行っているので、ギロロを助けることが出来るのはクルルのみ。

「まぁ、ここはコイビトとして一肌脱ぐとするかねぇ」

クルルは下心を胸にギロロの元へ向かった。



地上は相変わらず寒い。
シャツにジーパンに白衣という薄着のクルルは、早くラボに戻りたいと思いつつ、ギロロの元に向かった。
ギロロは地面に俯せになって倒れており、それを猫が心配そうに見ていた。
クルルはギロロを助け起こし、様子を見た。
苦しそうに眉を潜め、息が荒かった。
目は固く閉ざされている。

「こりゃ、重症だな…」

よっくるしょ、という掛け声と同時にギロロを俗に言うお姫様抱っこで持ち上げ、自分と一緒にラボに転送した。



+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+



意識が浮上する。
倒れたのは、外だったはずなのに自分が寝ているのはフカフカのベッド。
左右を見る。見たことのある部屋…クルルの部屋だ。
上半身を上げると、パサリと額にあったらしいタオルが落ちた。
まだ熱があるのか頭が痛い。
ドアが開いて、クルルが部屋に入ってきた。

「お目覚めかい?」

「クルルが…ここに運んでくれたのか?」

「ん〜まぁなぁ。つーかよ、あんな寒ィのにそんな薄着で居たら風邪引くのは当たり前だろぉ?」

「そうだな。次から気をつけよう」

「で、熱は?」

クルルがギロロの額に手を当てながら聞いた。
自然と顔が近くなるので、ギロロは赤面しながらクルルから離れた。

「顔が近いっ…」

「結構熱あるな…」

クルルは考えると、いいことでも思い付いたのかニヤリと笑った。

「先輩、風邪って移すと治りが良いんだと」

「だからなんだ?」

「俺に移してみる?」

「…いや、遠慮しよう」

「…………移すには、まず…」

「おい、話を…っ」

クルルはグイッとギロロをベッドに押し倒し、唇を押し付けた。
ギロロは驚いた。
その拍子に口を開いたので、クルルは舌を滑り込ませた。
左手をギロロの後頭部に添えて、ギロロが逃げれないようにした。

「ん…ふァ…」

「(先輩、エロい…)」

タンクトップを捲り上げ、肌に手を這わす。

「んぁ…クル…っ」

ベルトをカチャカチャと音を立てながら外し、ズボンを下ろそうとした時に誰かが部屋に入ってきた。

「失礼します、少佐。ギロロはこちら…に……」

「「あ」」

「ああ、お邪魔でしたか。ギロロ、また後で来る。赤飯を持ってな」

ガルルは早口でこう言うと、即座に部屋を出ていった。

「…話の分かるニイチャンだなぁ」

「ガルルに見られた…」

そう二人は呟いて行為を続けた。



後日、ガルルがギロロとクルルの仲を祝いながら赤飯を持ってやってきたので、ケロロ達は驚いた。



end
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ルロン様お待たせしてすみませんっ!

こんな感じてどうでしょうか…
というか、擬人化でよかったですかね…(^^;
ケロン体の方がよかったなら、書き直します

紫芋さんはギロロもクルルも大好きなんです、ウチではww
二人が結婚すれば…ムフフ(←)と考えてるんですw


それでは、相互ありがとうございました!


因みに題名は
英語で【風邪をひきました】です。
英語で書いたらカッコイイかな…とw
はい、すみません


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