Short Story
□LOG
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俺が『守る』なんてな…
ラボに誰かが来た。
今日は俺以外、日向家には居ないのに。
「久しぶりですね、クルル曹長」
「…何の用だ?ガルル」
「今日は話をしに来ました」
「ギロロ先輩は居ないぜぇ?」
「あなたにですよ。単刀直入に言います。…私のモノになってください」
今までモニターに向けていた顔をガルルに向ける。
「やなこった」
「…やはりそうきますか。それなら、致し方ない」
引き下がるのかと思いきや、ガルルは懐から小瓶を取り出して言った。
「これは、ポコペンのとある病原菌の威力を10倍にした箘です」
「ク…。それをばらまこうってかい?そしたらアンタも死ぬぜぇ」
「そこは問題ありません。私とあなたには効かないようにしてありますから」
「……ギロロ先輩も死ぬぜぇ?」
「仕方ないことです」
狂ってる――自分の弟までも殺そうとするなんて。
「…何がしたい…!」
「言ってるでしょう。私のモノになってください、と」
「……わかった。なってやろうじゃないか」
俺が誰かを守るなんて…な。
俺がどうなろうと、俺の心だけはギロロ先輩に…。
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ガルさんが悪役だ。
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