黄色い彼女

□08
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ケロロ達はクルルと別れた後、中央ホールに集合だと聞いていたので中央ホールへ向かった。
そこには見知った顔がたくさんいた。

「やぁ、ケロロ小隊諸君」

「ガルル小隊も参加するでありますか?」

「全ケロン軍人で行うからね。強制なのだよ」

「そうでありましたか」

そこに二人が近づいてきた。

「おや、お久しぶりだねケロロ軍曹」

「ロルル指揮官殿…!お久しぶりであります!」

ビシッと敬礼するケロロガルル両小隊。

「私もいるんですがね」

「大佐殿も…お久しぶりであります」

「そんなかしこまらなくても…ねぇガルル君?」

「曲がりなりにも上官ですので」

「君もか」

その時、会場が暗くなった。
そして、檀上にアロロ元帥が現れる。

「どうも、こんにちは。私、この演習の主催者アロロであります。この度はお集まり下さりありがとうございます。これから、この演習の説明をさせていただきます」

舞台袖からヴィタタが出てきた。

「今回は技術局の方々が手伝って下さったので、予定よりも早くこの演習を開くことが出来ました。それでは、ヴィタタ局長説明お願いします」

「はーい。まず、この演習は地球に既存するゲームを元にして作りました。ゲームっぽくすることにより、演習嫌いな若い兵士もやりやすくするためにねぇ。因みにレベルは10段階の5からスタート。進んでいくうちに敵のレベルは上がるんで気をつけてねー。因みに、クリア出来るのは1小隊のみ!最後にいるラスボスを倒し、お姫様を救い出した小隊が勝ち。パーティは5人まで。他のパーティと一緒に行くのは有りだよー。ハッキングが得意な子は後々嫌ーなペナルティがあるからハッキングして楽しようなんて無しだよー。僕ら技術局が外から監視してるんで。サロロちゃんのハッキング能力ナメたらだめよ?それで、質問のある人ー」

ケロロが手を挙げた。

「はい。そこの緑の君ー」

「お姫様って誰でありますか?」

「お姫様はー」

ポチッと手元のリモコンを押すと、とある城が映し出される。
それがパッと変わり、イスに捕まった…

「クルルちゃんでーす」

会場がザワザワと騒ぎ出す。

「クルルちゃんがシステムを考えたから、クルルちゃんがお姫様役をやってくれるそーです」

『誰が好き好んでお姫様役何かやるか!』

「ドレス姿も可愛いよー」

ブチッとクルルとの通信を切ったヴィタタ。
無理矢理やらされたんだな、とそこにいた人々は思った。

「他に質問ある人ー」

それに今度はロルルが手を挙げた。

「ラスボスって誰なんだい?」

「それは、ヒ・ミ・ツ〜。お楽しみってやつ?ケヒヒヒ。それじゃあ、始めますかねぇ」

懐から手の平サイズのあのボックスを出し、前に掲げる。
それに頭にハテナを浮かべる会場にいる人々。

「超時空展開〜ポチッと」

ボタンを押すと、会場にいた人々はボックスに吸い込まれた。

「いってらっしゃ〜い」

そこに残ったのは、ヴィタタとアロロだけ。

「じゃあ、アロロちゃんも」

「ちゃんと私をラスボスに設定していますか?」

「もちろん」

ポチッとボタンを押して、アロロをボックスに吸い込んだ。
ヴィタタは舞台袖にいた技術局員達を呼んで、ボックスをパソコンに繋げる。
モニターに中の様子が映し出された。

「おや?城の部分のカメラが壊れたのかな…」

モニターの城に設置したはずのカメラ映像が映ってない。

「どうしますか?局長?」

「うーん。よし、僕も行こう」

「えぇ!?」

パソコンに向かっていた局員が振り向くと、ヴィタタはボックスに入った後だった。



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