黄色い彼女

□07
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ラボに行き、イスに座る。
モニターを見ると、パワードスーツの設計図が映し出されていた。

因みにこれはクルル専用。
ベースは「地球人化銃ver.軍服」を使った時に着ている軍服だ。ケロロのパワードスーツも軍服がベースになっている。
そして、パワードスーツの装着は腕輪の階級章型のボタンを押すのだ。

クルルは試しに腕輪の階級章を押す。
すると光って、次の瞬間にはパワードスーツを装着していた。

『動作確認よし。これはいつ使われるのかねぇ』

これは、もしものためのパワードスーツだ。敵性宇宙人が来たら、後方支援の自分も戦わなければならなくなるかもしれない――そうなった時のためなのだ。

パワードスーツを解除して、イスに座った。

ヘッドフォンとパソコンを繋げて、データをヘッドフォンにインストールする。
操作方法のデータだ。これをヘッドフォンに入れておけば、忘れた頃に使うことになっても困らない。

いきなり睡魔が襲ってきた。実はクルルは4日徹夜していた。
少し寝よう…そう思って座ったまま寝た。



パソコンが一瞬、赤く光った――


+・+・+・+・+・+・+・+・+・+・+



ところ変わって軍曹ルーム――

パワードスーツをどうやって装着するか教えてもらうのを忘れていたケロロは、一人腕輪と格闘していた。

「…やっぱこういうのはポーズがいるんでありましょうなぁ」

ただ階級章型のボタンを押すだけなのにそれに気づかないケロロ。
よくある変身のポーズをとってみるが一向に装着できない。

「パワードスーツ装☆着!…これも違ったでありますか」

やっぱ制作者に聞くのが1番であります―そう呟いてケロロは地下へ向かった。
冷蔵庫を潜ると見慣れた基地の通路に出るはずが、何故か指令室に着いた。

「あり?」

「おじ様!大変です!地下秘密基地の全ネットワークが何者かに占拠されつつあります!てゆーか、緊急事態!?」

「何ですとぉ!?クルル曹長は!?クルルなら何とか出来るであります!」

「それが…クルルさんと一向に連絡が取れないんです」

「何やってんのあの子は!我輩はクルルんとこ行ってくるから、モア殿は小隊の皆に連絡頼むであります!」

ケロロはクルルズラボに向けて走り出した。



ラボに向かうケロロの行く手を阻むのは、基地のセキュリティシステム。
機械で出来た触手のようなものが、ケロロを捕らえようと動き回る。

「ゲーロー!くんなであります!」

そう言って、護身用として持っていたビームサーベルで斬り落とす。
機械の触手はあっさり斬れた。

「基地のセキュリティシステムは確かクルルの支配下のはず。なら、クルルんとこも敵性宇宙人に…!」

急がないとクルルが危ない、そう思ったケロロは走るスピードを上げた。



ラボに到着した。至って普通のラボ。
入口のチャイムを押すと、いつものように不気味な音が鳴った。
だが、扉の開く気配はなく、中から人が出てくる気配もない。
扉を開けようとしたが、開かなかった。
ケロロは後でクルルに怒られるのを覚悟で、ラボの扉をビームサーベルで斬った。
中も至って普通。カタカタとキーボードを打つ音が響いている。
クルルがいるはずのメインモニターのある場所に行くが、敵性宇宙人の気配はない。
というか、クルル以外このラボにはいない――


「クルルー?大丈夫でありますか?」

イス越しに呼びかけるが、キーボードを打つ手は止まらない。
何度も呼びかけるが、反応無し。
痺れを切らしたケロロはイスをこちら側に向けるべく行動に出た。

「こっちを向くであります!無視されるのって以外と傷つくんだからね!」

ぐいっとイスを力任せに回転させた。クルルはキーボードを打つ手を止めた。

「人と話すときは目を見て話すのが常識でありましょう!?」

そうケロロは言って、クルルを見た。
クルルは下を向いていて、髪の向こうから覗く赤い瞳がケロロをギロリと睨んでいた。

「ヒッ!?クルル…?」

クルルはゆっくりとした動作でケロロに人差し指を向けた。指先に階級章が現れ、次の瞬間、ケロロはラボの外に吹き飛ばされた。

「痛っ…クルル!どうしたでありますか!?いきなり攻撃するなんて…まさか裏切り!?」

クルルはフラフラとおぼつかない足取りでケロロに近づく。
よく見ると、クルルはいつものシンプルな服装ではなく、軍服のようなものを着ていた。

「これは応援を呼んだ方がいいでありますな」

そう言って指令室に向かった。
クルルは追って来なかった。



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ラボの部分が若干ホラーwww



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