黄色い彼女
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我らの恨み…何倍にもして返してやる、ケロン人…!
【襲撃編 であります!】
―地下、クルルズラボ―
怪しく光るモニターを見つめる人影あり……
『別に怪しい奴じゃねぇっつーの。この出だしじゃ怪しい奴が居るみてぇ』
人影の正体はクルル曹長でした。
画面に映るのは、日向夏美専用強化服(パワードスーツ)。
『地球人になれるようになったから、俺ら専用強化服も作るか』
イスから立ち上がり、材料庫に行き材料の在庫を確かめる。
ふと手が止まる。
『材料がほとんどねぇ。………隊長誘ってアキバ行くか』
これがすべての始まりだった。
『隊長、アキバ行かねぇ?』
先日買ったゴスロリをきたクルル曹長。
「おぉ!行くであります!」
ガンプラ買いたいし、と快く了承したケロロ軍曹。
二人でアキバに来ました!
「そういえば、クルル曹長。その服…」
恥ずかしくないの?と聞いた。
『アキバっつったらゴスロリだろ』
ヒラヒラと裾を掴む。
『そういやぁ隊長こそ、その服どうしたんだ?隊長にしては珍しくカジュアル…』
ケロロの服装は、
シャツの中に黒いTシャツ。
そしてストールを首に巻き、ズボンは深緑のスラックス。
ブーツはシンプルな黒。
「珍しくとは失礼であります!先日の買い物の時に買ったんでありますよ。夏美殿がこれ我輩に似合うとか言ってたでありますから。で、どうクルル?我輩カッコイイ?」
『さあな。カッコイイんじゃねぇの?』
「感想言えっての。ところで、クルルは何を買いに来たんでありますか?」
『部品が足りねぇから買いに来ただけだせぇ』
「そうでありますか。じゃあ、付き合うでありますよ」
『頼むぜぇ、荷物持ち』
「えぇ!?我輩荷物持ち!?」
『ガンプラ2箱買ってやるからよ。ギブアンドテイクは俺の信条だからなぁ』
「2箱でありますか!」
それなら、と交渉成立。
アキバの奥…行きつけの店に向かう。
『これと、これ。頼んだぜぇ』
「おや、クルルさんにしては珍しい服装ですな」
店員が話し掛けてきた。
地球人の格好をしているが、実は宇宙人だったりする。
『まぁな』
「クルル〜。まだ?かれこれ1時間ずっと見てるじゃん」
『もうすぐ終わる。先に行ってていいぜぇ』
「そゆことなら、先にガンプラ売場に行ってるでありますよ」
風の如くケロロはガンプラ売場に去っていった。
「上司ですか?ゆるい人ですな」
『まぁな〜。でも、俺としては面白くて飽きないぜぇ』
「そのようですな」
そして店を出た。
向かうは目を輝かせてガンプラを眺めているであろう上司、もといケロロのところである。
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