黄色い彼女
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クルルに呼ばれて日向家に行くと、庭先に金髪白衣という見知らぬ人がいた。
【買い物!であります!】
睦実にはその人物がクルルだとすぐに気づいた。
白衣着て、眼鏡かけて、ヘッドフォン付けてるのはあいつしかいない。
「よっ!クルル!」
『ちっ。やっぱりアンタは騙せねぇか』
「なんか、よく見るとさ。お前女の子なのに可愛いというより、カッコイイ方だよね」
『俺に何を求めてんの?』
「ん?女の子らしさ」
『クックック。一生無理だな』
そこで、夏美が睦実の存在に気づいて、話は中断した。
睦実はリビングのソファーに座って、差し出されたクッキーを食べている。
クルルは元に戻って、睦実の膝の上でクッキーを食べる。
「美味しいよ、夏美ちゃん」
「あ、ありがとうございます!睦実さん」
『それでいつまで居座っとくんだぁ?』
「いや、クルルと買い物行こうと思ってさ」
それを聞いていたケロロ達が反応した。
「買い物でありますか!?我が輩も行きたいであります!せっかく地球人になれるようになったんでありますからなぁ。服のレパートリーを増やすであります」
「僕も行くですぅ」
だから、あの銃貸して。という視線がクルルに向けられる。
「ほら、軍曹も言ってるんだし行こうよ」
『…しょうがねぇなぁ。カレー奢れよ?』
「はいはい」
「あ、あの私も行きたいです」
夏美がそろりと手を上げて言った。
ケロロは外で聞き耳を立ててるであろう赤達磨にも誘いの声をかけた。
返事はもちろん Yes だった。
青いのは本日も忘れられたようだ。
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