黄色い彼女
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暗闇に光る青い光…
笑う黄色い…宇宙人
#3【ポコペン人になってみよう! であります!】
ギロロは今、窮地に立たされていた。
背には内側から開けることのできないリビングのガラス戸。
『さぁ、先輩。大人しくこの銃に撃たれちゃくれませんかねぇ?』
「誰がそんな意味の分からんもんに撃たれるか!」
『文句があるなら隊長に言ってくださいよー。発案者も実験体提供者も隊長なんスから』
「あいつめ!」
『クークックックッ。行けぇ!宇宙ニョロ!』
空間転送でニョロを召喚。
あっさりとギロロは捕まった。
「しまっ…!」
『食らいなぁ、先輩!』
光線をギロロに向けて発射。
その時、ガラス戸が開いて、誰かが入ろうとした。
『にょ?』
その人(複数)とギロロは銃の光線を浴びてしまった。
そして、ポフンという軽快な音と共に辺りに煙が広がった。
『誰か巻き込んだか…?』
「ゲホッ…ゲホッ…クルル!俺以外にも当たったんじゃないのか?」
『多分な。それと、実験成功だぜぇ』
クルルの目の前には赤い髪のオールバックの男。
「これは…?」
『地球人化銃(ポコペンジンカジュウ)だ。それと、巻き添え食らったのは誰だ?』
庭を見ると、五人の地球人。
『紫っつったら?』
「ガ、ガルル!?」
「その声…ギロロか?これはどういう事でしょうか、少佐?」
「少佐じゃねぇし」
唯一のケロン体であるクルルに視線が集まる。
『クークックックッ。この銃の光線を浴びた宇宙人は地球人化するんだぜぇ』
「じゃあ今、オイラ達って地球人ってことっすかー!?」
水色の髪の青年が騒ぐ。どうやら、タルル上等兵のようだ。
「なんでアイツの実験台に僕が…」
オレンジ色の髪の少年はトロロ新兵のようだ。
『体色は主に髪に現れるのか。』
「ところで、いつ戻るんだ?」
ギロロがクルルに聞く。
『24時間後だせぇ』
「なっ…!?一日中このままでいろと言うのか!?」
『もちコース。元に戻らないわけじゃねぇんだからいいだろぉ?』
ギロロが##NAME1##の白衣を掴んで自分の顔の高さまで持ち上げて怒鳴った。
「どうするんだっ!夏美達が帰ってきたら驚くだろうが!それに、ガルル達も帰るに帰れんだろう!」
「あぁ、ギロロ。我々は一晩、地球で過ごそうと考えていたから構わない」
「そ、そうか。とにかくなんとかしろ」
ユサユサとクルルを揺する。
『う゛、昼間のカレーが出るにゅー』
「あ、すまん」
どうも、クルルはギロロの言う通りにするつもりはないらしい。
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