黄色い彼女

□01
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扉を開けるとそこには……

『ご苦労さん。クークックック。面白いもんが見れて楽しかったぜぇ』

「えぇ!?クルル曹長!?」

「なっ!?クルル、貴様何をしているのだ!」

『おいおい。感動の再会がそんなんでいいのかぁ?何をしているかって?そりゃ、見ての通り。隊長達と合流するため、こっちから出向いてきたに決まってるじゃねぇか。俺様のやり方で。クークックック』

「いや、もっとマシなやり方あったっしょ?」

クルルは白衣を翻しながら、ケロロ達の角度からは見えない位置にいる睦実に声をかけた。

『出てこいよ、睦実ィ。俺の仲間、紹介してやるぜぇ』

「ゲロ!?クルルも地球人に捕まってたでありますか!」

「ハハハッ、よろしくね。クルルのお仲間さん。」

そこで、指令室の扉が開いて二人、誰かが入ってきた。

「ちょっとボケガエル!洗濯物を干すのほったらかして何してんの!」

『へぇ。こいつが隊長達が捕まった地球人か』

「えぇ!?なんか一人増えてる!」

「軍曹!もしかして、軍曹の仲間?」

女の子…夏美の方はクルルを指して目を見開いており、男の子…冬樹は目を輝かせていた。

「あぁ、こいつはクルル曹長といって冬樹殿の言った通り、我々の仲間であります」

「そうなんだ!僕は日向冬樹。よろしくね、曹長」

「なんで冬樹はすんなりと受け入れちゃうわけ?」

夏美が呆れて言う。

『あんさん、名前は?』

「え?私?」

『初対面では自己紹介が基本だろぉ?』

「……日向夏美。」

『なぁ、………写真撮らせてくんね?』

そこにいた皆は「ハァ?」と言った。

『ポコペン人女性の写真は宇宙じゃ高く売れるんでね。クックックッ』

「なにふざけたこと言ってんのよ!」

夏美の蹴りが炸裂。

『にょーっ』

クルルは睦実のところまで吹っ飛ばされた。

「クルル曹長。少しは自重するでありますよ」

「そうだ。貴様も女なんだから考えて行動しろ」

沈黙…

「?…何か俺はまずいことを言ったか?」

長い沈黙にうろたえるギロロ。

「そ、曹長って女の子なの!?」

「そうでありますが?」

「どうして教えてくれなかったのさクルル」

『言ってなかったか?』

「うん」

『……まぁ、今わかったからいいだろ?クークックック。睦実、俺はこれからこっちで生活するからなぁ』

「はいはい」

「え!?『睦実』ってまさか…あの『俺ラジオ』の623さん!?」

夏美が驚いて言った。

「そうだけど…」

「わ、私ファンなんです!」

ありがとう、と微笑む睦実。
夏美は茹蛸状態だ。

『じゃあ、俺は基地を改造してくるぜぇ。クークックック』

白衣を翻しながら、クルルは扉の外へ歩いて行った。



#1 end
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やっと出会った。
あり?夏美は623の素顔を知ってたっけ…?(;

四字熟語は苦手です。




.加筆修正 2010/12/19
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