とある魔術の禁書目録

□無関係記念日
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2月14日。
女子は想いをお菓子に込め、男子はそれを貰えるかどうかソワソワする日だ。
 
正直、私には無関係の日だと思ってた。
 
 
 
〜無関係記念日〜
 
「チョコを作ろう。」
そう言い出したのは美琴だった。
学校の帰りにばったりに会い、話をしている時に、恥ずかし気に提案してきたのだ。
 
「あー、そろそろバレンタインだね」
「でしょ?だから一緒に作らない?」
何だか、美琴がやけに輝いて見える。
「..、美琴。誰かあげる人でも居るの?」あ、上条か、とニヤリと笑いながら告げると、美琴は顔を真っ赤にした。
 
「ち、違うわよ!?別に好きとかそんなんじゃなくてね、ただ色々お世話になったからあげようとかそれだけで、...」
 
うーん、焦り具合が可愛い。
ま、どうやら相手は上条の様だ。
 
「あんた、料理とか得意じゃない?だから教えて欲しいなぁと..」
最後の辺りはもごもごと小さな声になりながら、美琴は頬を染めたまま言った。
 
そんな可愛い顔されたら断れないじゃん。
ま、教えるだけなら良いかと、私はokをしたのだった。
 
 
 
 
 
 
 
2月14日、午前11時
「美琴、これはどういう...?」
「ごめん、止めても聞かなくてさ」
 
...確か、チョコを一緒に作る約束をしたのは、美琴1人だったはずなんだが。
 
「お姉様の行く所にはどこまでも!!この黒子、お供しますわ」
「ども、御坂さんに聞いて来ましたー」
「えっと、いきなりすみません..」
 
何か4人に増えていた。
 
どうやら美琴に話を聞いたらしく、黒子ちゃん、初春、佐天さんを入れての計4人が、私の家にやって来た。
「ま、大勢のが楽しいし、頑張ろー」
と、私は笑顔で皆に返した。
何となくだがこんな予想はしていたし、皆知った顔なので楽しくなりそうだ。
 
「よし、そんじゃ、頑張って作るよ!」
私の合図で、各自チョコ作りが始まった。
 
 
 
 
 
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