リク小説置場
□月夜に ・・・・「白昼夢」番外編 フィンより
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ガシャーン!!
物凄い物音に夜中、目を覚ました。
物音は母の寝室から聞こえてきた。
僕はおそるおそる母の寝室へ行く。
部屋をのぞくと、父と母が言い争っているのが聞こえた。
母の形相は恐ろしかった。
いつもの穏やかな笑顔からは想像がつかないくらい、恐ろしい表情で父を罵っている。
あれは母ではない!
僕は慌てて自分の部屋に逃げ出した。
涙が止まらない。
恐ろしくて、ともかく何かが色々恐ろしくて僕は自分の部屋に戻ると布団の中に隠れて泣いた。
明日の朝になれば、母はいつもどおりに穏やかな笑顔を浮かべているはずだから。