長編小説

□BertyWasImprisoned (出会い)
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「やあああー!」

男の声が部屋中に響く。
叫んだ男の体は天井から続く鎖で、両手を縛り上げられている。

足は大きく左右に広げられた状態で、ひざから鎖で縛り上げられ天井からつるされている。

その両足の中央には、彼自身の肉棒がきつく縛り上げられ、欲望を果たすこともままならないまま透明な液体を溢れさせていた。
お尻の穴には手首位の太さがあるバイブが差し込まれ、彼の穴の中で激しく動いていた。

「もう、許して。 お願い・・・・お願いします。」

彼が泣きながら許しを求めても、部屋には誰もいない。
暗い部屋に、ただ彼の声だけがこだましていた。
しかし男の悲鳴は男自身も聞くことができない。
目隠しをされ、視界をさえぎられただけでなく聴覚をふさぐためにヘッドホンがつけられている。
男自身には誰が部屋に入ってきて、誰が自分を犯していくのかわからない。それが複数なのかも・・・。
すでに何度か犯された後のためバイブからは数名の混ざり合った精液が垂れていた。



男の顔は鼻立ちの通った綺麗な顔だった。
切れ長の瞳は本来ならば、強気で人を見下すかのように流し目をするだろうに、今は涙で濡れ苦痛と快楽に耐えていた。
少しオリーブ色がかった茶色い髪は、汗で濡れ額に張り付いていた。
鍛え抜かれた体はギリシャ神話の神々の彫刻のようだ。
何度も鞭打たれたのか体中に線を引かれたかのように赤い血がにじんでいる。体から流れる血は大理石の床に流れ落ちる。
セキュリティの高い、高級な屋敷の一室。
高い天井、総大理石の床、部屋の外に声がもれないように壁は防音設備が整っている。



彼が動くたびに、ギシギシという音とともに体全体が揺れる。

もう何時間この状態なのだろうか?
いや何日といった方がいいだろう。
視覚も聴覚も奪われた状態では、時間を感じることができない。
疲れに眠りに入ろうとすると、不意に誰かの手が体に触れ、その手が数名の数になっては犯され続けていた。
いつ誰が来るのか?何人が酷く自分を犯すのかががまるで分からない恐怖。
そして視覚と聴覚を奪われたことで、体に男達が触れ犯すときに触覚だけがより研ぎ澄まされ、通常以上に敏感に体が反応する。
お尻の穴に塗りこまれた薬で、むずがゆさに気が狂うほどの苦痛と、差し込まれたバイブの刺激の気持ちよさ、そして達くことが許されない前への戒め。
彼の中で、彼の中で何かが壊れそうになっていた。


「もう、もう・・・、もう失敗はしないから!
お願い。もう許して・・・・。」

泣きながら許しを何度も請う。
アレクという男の姿はそこにはない。
それでも何度も許しを請い、そして身悶えるしかなかった。
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