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□いじめ6
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目が覚めたとき、そこは保健室だった。
先生はいなかった。
ベッドの横の窓から、他のクラスが体育をしているのが見える。
・・・・静かだった・・・・
窓の外の風景は普通の高校生活に見え、みんなが楽しそうにサッカーをしているのが眩しかった。
・・・・ナンデ?・・・・・・
気づくと涙がパタパタとこぼれ落ち、シーツの上を濡らしていた。
何で僕だけが、こんな目にあっているのだろうか?
男が男に犯される屈辱、クラス全員にお尻の穴の中まで見られる恥辱、そして何よりもその行為に快感を感じてしまった自分に嫌悪し、涙が止まらなかった。
時計を見ると5時間目があと10分で終わろうとしていた。
放課がきたら、また奴らが来るんだろうか?
僕は止まらない涙をぬぐうことなく、窓の外の景色を見ていた。
・・・・あそこヘは、二度と戻れない・・・・・
もう二度と普通の生活に戻ることはできないのかもしれない。
僕は悲痛な気持ちで、二度と戻れない世界を見つめていた。
現実は非情に5時間目終了のチャイムを鳴らした。