リク小説置場

□月夜に ・・・・「白昼夢」番外編 フィンより
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実の母が死んだ時、体中の水分が全て出尽くすのではないかと思うほど泣いた・・・・。

涙は止まることなく、夜になったことに気付き庭に出て空を見上げると見事な満月が出ていた。

柔らかな黄色い光ではなく、異様なほど白く、青みを帯びたその光は、とても冷たかった。
母の死を冷たく突き放すように感じた。
あれは、父が母に見せる雰囲気に似ている。

私はその時見た月を一生忘れない。
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