零番隊-番外編-
□賢者会議
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- 十三番隊隊首室・雨乾堂 -
「…昨日は大変だったらしいねぇ。」
「ああ…、まさかあんなに虚が現れるとは…。」
彼が山本に呼び出されているのと同時刻…ここでも昨日の話が持ち上がっていた。
声の主は勿論、ここの隊長とその親友。
「うーん…最近めっきり減ったと思ってたんだけどなぁ。」
「…やはり気になるか?」
何が…、と聞くまでもないだろう。
何も言わず浮竹を見るその視線は…肯定の合図。
「…確かに最近は虚の数が少なかった。その反動だとしても…あそこまで一度に出てくるなんて今までなかった。」
「浮竹が手こずるぐらいだからねぇ…。」
自分達が護廷にいる間…このようなことは起こったことが無かった。
自然現象…とも考え難い。
…残る可能性、それは…。
「…何者かが…動かしている、のか?」
浮竹が呟いたその言葉に京楽もかぶっていた笠を少し下げた。
「…やっぱりそうなるかぁ。」
「だが…目的が見えない。一体何の為に…?」
その言葉を最後に、静かになる二人。
雨乾堂内には静寂な空気が漂う。
「…まっ、今は情報が足りないから何とも言えないよ。こりゃちょっと調べてみる必要がありそうだね。」
「…そうだな。」
「やれやれ…面倒なことになりそうだねぇ。
…ん、どうした浮竹?」
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