夢の部屋

□子供扱い
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月夜はオイラを良く子供扱いする。




恋愛の話なんかすれば毎回「デイダラは分かんないか、まだ子供だし」。




夜中にリビングでただ寛いでても「子供は寝る時間でしょ?」なんて言いやがる。




年なんて大して変わんねぇのによ。



それでもオイラはこの前月夜に告白した。



完全に男として見られてねぇけど気持ちにケリを付ける為に月夜に好きだと言った。




答えは「今男と付き合う気はない」と呆気なくフラれちまった。






フラれちまったのは仕方ねぇんだけどよ、何でそんな子供扱いされてんだ?



オイラ別に子供っぽいとこなんてないだろ。






風呂に入ってた月夜が出てきて部屋に戻ったのか月夜の部屋のドアが閉まる音がした。





オイラは何となく月夜の部屋へ向かった。




男と付き合う気はないって言ったけど好きな奴でもいんのか?



オイラが月夜から見て子供じゃなくなったら付き合ってくれんのかよ?




オイラは月夜の部屋のドアをノックした。






「誰ぇ?」



「オイラだ…入っていいか?」



「どーぞ」






部屋に入ると風呂上がりで髪が濡れてる寝巻姿の月夜がいた。




月夜は椅子に座って濡れた髪を梳かして化粧水らしき物を塗っていた。







「何か用?」



「あー…特に用もないんだけどさ、うん」



「だったら子供は寝る時間でしょ?明日任務もあるんだし早く寝なさい」







そう言って月夜はドライヤーで髪を乾かし始めた。




また子供扱いかよ。



月夜にとってオイラは何がそんな子供なんだ?





月夜の風呂上がりの白い肌に石鹸やらシャンプーの良い匂い…



そんな月夜に欲情しちまう位大人なのによ。




ってそれはまた違う大人か。








ドライヤーを止めて髪を梳かす月夜。




月夜はベッドにオイラと少し間を空けたとこに腰掛けた。







「デイダラ、何か用があるんじゃないの?」



「いや、特に用もねぇけど…」



「じゃああたしもう寝るから。デイダラも早く寝なさいよ?」



「あのさ、何で月夜はオイラの事そんな子供扱いすんだよ?」



「だって子供だからでしょ?」



「何処がだよ?」



「年も性格も全部」










全部って…。


つか年なんて大して変わんねぇだろ。



性格も飛段やトビの方が子供じゃねぇか。






月夜は服の中に手を入れて良く分かんねぇ行動をしてる。





「って!何してんだよ!?」



「何って、あたし寝る時は外すから」






そう言って月夜はオイラの前で服を着たままブラを外した。




「何で男の前でそんな事出来んだよ!?」



「別にいいじゃん、見せてる訳じゃないし」



「他の奴の前でもそんな事してんのかよ?」



「しないよ、みんなあたしの部屋にそんな来ないし」



「来たらするのかよ?」



「しないよ、身が危険だもん」



「今も危険じゃねぇのかよ?」



「どうかな、でも大丈夫。あたしデイダラには欲情しないから」






月夜は真顔でさらっとそんな事言ったけど結構傷付くよなぁ。



完全に子供扱いしやがって。




オイラは月夜を押し倒してやった。








「デイダラ…何?」



「何って…月夜オイラを誘ったんだろ?」



「んな訳ないでしょ?退いてよ」






そう言って月夜は抵抗したけど月夜の両腕を押さえ付けた。







「月夜が思ってるほどオイラ子供じゃねぇよ?普通に男として見てくんねぇかな?うん」







オイラは月夜の服のボタンに手を掛けた。





その時、一瞬何が起きたか分からなかったけどオイラは月夜に押し倒されていた。



オイラの首にはクナイが当てられていた。






「月夜…?」



「デイダラ、おいたは此処までね。早く戻っておとなしく寝なさい?」





口は笑ってるけど目がマジだ。


やりすぎちまったな…怒ってんのかな。








「わ、悪かった。もうおとなしく戻るから…」






そう言うと月夜はオイラの上から退いた。




何だか気まずいな。


オイラは月夜の部屋を出ようとした。






「デイダラ」



「…うん?」



「明日からはこの時間には寝てなさいね」








また子供扱いかよ。



オイラは自分の部屋に戻った。




布団へ潜って月夜に言われた通りおとなしく寝る事にした。





月夜にはかなわねぇな…





その内、オイラを子供としてじゃなく男として見てくれる時がくんのかな?






少しでも月夜に良いとこ見せる為にも明日の任務も成功させよう。






そう思いながら眠りに着いた。





Fin.

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