夢の部屋

□近い存在
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「好きだぜ、月夜」



「そりゃどうも」



「どうもじゃなくてさ、俺と付き合おうぜ?」



「何度も言う様だけど、無理」



「何でだよ?俺諦めるつもりねぇしいい加減観念して付き合っちまおうぜ?」



「そっちこそ観念して身を引いてよ」






そう言って煙草に火を付けてダルそうに一服する月夜。




一応告白してんのに煙草は止めようぜ。




今回で…何回フラれちまったかな。



告白しすぎて忘れちまったぜ、ゲハハハッ!






…何て笑えねぇんだよな。




何でフルんだよ。


好きな男でもいんのか?




俺は月夜から煙草を取って自分の口にくわえた。






「ちょ、何すんのっ」



「……ゲフォッゴホッ!オェ…なんだよコレッ」



「無理に吸うから…馬鹿だねぇ」



「こんなもん吸ってんのかよ月夜、ニコチン2mg?辞めとけって」



「関係ないじゃん、返してよっ」





煙草の箱を取り上げると月夜はすぐ箱を取り返した。






「もぅ、用がないなら邪魔だから出てってよ」



「…あのさぁ、月夜は好きな奴いんの?」



「悪いけど何度言われても無理だから」



「居るか聞いてるだけだろ」



「…居るから駄目なの」



「居るんだ、誰?」



「誰だっていいでしょ?」








なんだよ、冷てぇな。


自分に想いを伝えてる男にくらい言ったっていいだろ。




月夜は俺を煙ったがってるしこの女特有の甘い匂いとキツい煙草の匂いが混ざった部屋からおさらばする事にした。






月夜の部屋から出ると廊下にはデイダラが居た。







「おい、何で飛段が月夜の部屋から出てくんだよ?」



「あ?別に深い意味なんてねぇよ」






月夜が好きな奴ってのはデイダラちゃんか?




いや、こんなガキを好きな訳ねぇか。







「また月夜にフラれに行ってたのかい?糞ざまぁだな、うん」



「は?ちげぇよ!大体糞ざまぁって何だよ!神からの裁きが下るぜ?」



「裁き?上等だな、うん」








…こんの糞ガキめ。



月夜にもまたフラれちまうし俺は最悪な気分で自分のベッドの布団に潜った。





誰が好きなんだよ。


イタチか?サソリか?まさか角都じゃねぇだろうな?





色々考えてる内に俺はいつの間にか眠りに着いていた。





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