もちもの

□俺の法律 第0条☆蓮様より
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小さい体の上に置い被さって、甘い匂いのする首に顔をうめた。

「うわ−有人すべすべだ」
「んな!触るな馬鹿!」

じたじたと足を動かしてるのが無償に可愛くて、目的を変更して脇に手を伸ばした。

「うらうらw」
「ふひゃ、ふはははは!おいやめ、やめろ、ふど…ははは!」

脇だけには終わらず、腹とか首とか色んな所をこしょばした。

「んにゃぁ!!は、ふは!やめろ腹やめろ!にゃはははッ!」
「ん−?腹か?腹だなぁ?」
「ひゃはははは!ひ、も…もうやめ…ほははは!」

有人は腹が弱いらしいから、そこを徹底的に攻めた。
こんなにケラケラ笑ってる有人も珍しいし、最近特に笑ってる姿を見てなかったから…

それにどうせなら一緒に思い切り笑いたかったから。

「くぅ…!ふふ、は、この!」
「Σ!ひははは!おいやめ、ゆ…うははは!」

一緒に、とは言ったけどまさか有人に俺までこしょばされるとは思っていなかった。

有人に俺が置い被さってる状態で、二人でこしょばしあってて、二人で大爆笑してる姿は、周りからみれば笑い者なんだろうな。



時計を見たら8時。
あれから1時間くらいか。

「はぁ…はぁ…ふ、どう」
「は−…腹いて−…ん?」

笑いすぎて痛い腹を押さえて、起き上がった。

ベッドに寄り掛かる有人の横に、同じように座った。

「こんなに笑ったのは久しぶりだ…」
「楽しかったろ?」
「まぁな」

軽く咳ばらいをして、微笑む有人はきらきら光って見えるのに。

「いつも笑ってりゃ良いのに」
「いつもは無理だろう」

「だって有人、ずっと眉間に皺寄せてやがるし。笑った方が10倍可愛い。」

もちろん、

怒った有人も、
照れてる有人も、
真面目な顔の有人も、
泣いてる有人も、
呆れてる有人も、

全部可愛んだけど。

やっぱり、

「好きな奴の笑顔が一番だろ?」
「…そう、だな…//」

俺は円堂みたいに力を持ってるわけでもないし、豪炎寺みたいに人を導く言葉を言えるわけでもないんだけど。

笑顔になら、出来るかな…

そりゃあんな事もあって、色んなごたごたもあったけど…

有人は優しいから、俺の事も許してくれたんだ。
俺はその優しさに応えないといけない。

今度は俺の番。

「約束する」


もう、泣かせない。




fin
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