書物庫
□畢生 ―ひっせい―
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正直、まだ夢を見てるみたい。
エミルがここにいてくれること。
呼べば返事をしてくれて、手を握れば握り返してくれること。
毎朝、目が覚めるたびに不安になるんだよ。今度こそ夢が終わってるんじゃないかって。
こんなこと言ったら、目の前にいるのに疑うのか、ってキミは怒るかな。それとも、そんなに存在感ないの、ってしょげるかな。
ごめんね。もうちょっと待ってね。もうちょっとだけ確かめさせて。これが夢じゃないってこと。
それはそうと、アルタミラが楽しみで仕方ないよ。
旅の間に、招待してくれるとは言ってたけどまさか覚えててくれるなんて。忙しいに違いないのに、リーガルさんって本当に律儀。せっかくだから思いっきり楽しもう。
まずはショッピングでしょ、海は絶対外せないし……。あ、あと遊園地! その中でもメリーゴーランド! 私、エミルには白い馬に乗ってほしいなあ……(恥ずかしいからイヤって言うかな?)
それから