奇跡

□番外編 僕は生きる、君の側
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『カ、ガリ―――』

あの時、聞いた微かな声



「アレックス――」

ある日
アスランが静かに呟いた。

「どうかしたか?アスラン」

「いや…カガリ、お前アレックスって本当に知らない奴だったか?」

きゅうに何でそんなこと聞いてくるのか?訳がわからなかったが、アスランの真剣な表情で…

「――残念だが記憶にない」

「そうか…」

朦朧とする意識の中、確かに“彼”が呟いた気がしたのだが―――――







――――――――――
――――……‥

話は遡り――C.E.71

まだオーブ領域で武力衝突があったと報じられて少したった頃…



僕はモルゲンレーテでMSの模擬戦を終わって上のデッキで友達の模擬戦を見ていた…

「はぁ…僕は何してるんだろ…」

ため息混じりに少し本音も出してみる―――




オーブ連合首長国。
僕の育った国――独自の宇宙港と高い技術力を持つ中立国で、ナチュラルとコーディネーターが共存している数少ない国。

僕はこの国が好きだ。MSの技術者の父と母は尊敬しているし僕の目標でもあった。

―――いつか僕も技術者になってこの国を守りたい

そう思ったのは紛れもない事実だった


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