〜pray〜

□〜第五章〜 人に隠し事をするのは、時と場合によっちゃ仕方ない。
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あれから2日経った。




ただの風邪だとばかり思って甘く見ていたら、体のけだるさと微熱が残り、真姫は厳しい時を過ごしていた。

だが、それも昨日までの話。


「5度4分…」


ピピピと鳴った体温計を取り出してみると、ちゃんと平熱に戻っていた。

と言うわけで、今日から仕事復帰だ。

やったぁ!とイチゴ牛乳が入ったコップを持って飛び跳ねた。
久しぶりに清々しい朝を迎えた真姫は自然に目が冴え、のんびりとリビングで過ごしている。
朝ご飯作りも一段落し、何か飲むものが欲しいと冷蔵庫を物色していた時に、たまたま目に入ったイチゴ牛乳を銀時には内緒で拝借中だ。

疲れているときこそ甘いもの。

ここの雇い主の名言になりつつあるものを信じるわけではないが、イチゴ牛乳に書かれている賞味期限を見るまで今日が何日か分からなかった真姫はそれを疲れのせいにしてしかたなく飲んでいる、という言い訳も作ってある。
最初は、そんなにたくさん買い込むほど美味しいのかなと半信半疑だったが、実際飲んでみると意外に美味しい。

でも、甘ったるすぎて朝からは向いていない様だ。

銀時に見られたら怒られそうだが、イチゴ牛乳が入ったコップを台所に流し、すぐさま新しいコップを出して蛇口をひねった。

最初から、水にしておけばよかった。

そんな後悔をしながら、チラリと時計を確認する。

まだ、朝練まで1時間近くある。

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