飛べない翼
□SF
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「第二地区のエヴァ1号機が撃破された」
そんな緊急速報がコントロールセンターに流れ、スタッフが一気に騒がしくなった
第二地区の1号機といえば、全操縦士の中でもエースといわれるほどの腕前だったはず
その1号機が撃破されたともなれば大問題だ
ハンターやセバスチャンたちはすぐにモニターで現状を確認し、指示に従って第一地区の防御システムを作動させる
クロエ「ねぇ、どうなってんの?」
クロード「ガーラがやられたって本当…!?」
トレーニングルームにこもっていた操縦士チームが降りてきて、ハンターたちに駆け寄った
ハンター「今確認中だ…」
セバスチャン「撃破されたってことは確実だけど、本体がどうなったかは…」
クロード「映像、あっちの巨大モニターに映せないんですか!?」
セバスチャン「今やってるから、、、」
クロードはガーラと同期の操縦士のため、ガーラが撃破されたという情報に動揺していた
エヴァが撃破されたとしても、本人が死亡したとは限らない
望みをかけて、セバスチャンが映像をつなぐのを待っていた
レイ「クロード……」
クロード「ガーラがやられるわけない。だって、、僕たち同期の間では、だんとつのエースだったんだから」
レイがそっとクロードの手を握っておちつかせる
クロエ「それにしても、、一体使徒のどいつが…」
クロエがそう呟いたと同時に、セバスチャンが巨大モニターに映像を繋ぎ終えた
大きなモニターに、数分前にエヴァ1号機が戦っていた姿がうつる
バンバンっと周りで爆発がおきているようで、そのうちエヴァの身体の一部も破壊された
だが敵の姿はほとんど見えない
クロエ「なによこれ…」
ハンター「……なにかで爆破されてるようだな」
全員が必死に映像をみるも、闇雲に見えない的を追いかけまわすエヴァの姿しか見えない
ひとみ「………鳥…???」
ふと、ひとみが呟くと全員がひとみの方を見てから、モニターにもう一度目を向けた
よくみると、エヴァの周りを鳥が飛び回っている
ひとみ「……金髪…」
ハンター「……鳥に乗ってるな、、あれか」
クロエ「よく見えたわね、アンタ…」
鳥には金髪の男が乗っているようで、ぐるぐると煽るようにエヴァの周りを飛び回っては辺りを爆破しているようだった
残酷な映像に、クロードが地面にひざをついた
クロード「くっ……ガーラ……」