課長に恋をする
□特別
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ひとみ「リヴァイ先輩が好きなんです…………」
目の前ではまじな顔したひとみ
俺はついかたまってしまった
ついにこいつが一線をこえてしまった
この言葉をこいつが俺に発した以上
俺はこいつから離れなければならない
リヴァイ「…………何故だ」
ひとみ「……へ…?」
リヴァイ「………おまえは…勘違いしている」
ひとみ「…………??」
リヴァイ「……ミナトからお前をたすけたのは、お前が部下だからだ。他の部下でも同じことをした」
ひとみ「……わかってます、でもっ」
リヴァイ「……一ヶ月送り届けたのも、お前が特別だからではない」
ひとみ「…………わかって……ま」
リヴァイ「……お前にアドレスをわたしたり、食事に連れてってやったり、こうして休暇につきあってるのもお前が部下だからだ。それ以上でも以下でもない」
ひとみ「…………」
リヴァイ「……俺は課長として、お前を特別扱いするわけにいかねえし。これ以上関係をかえるつもりはない」
ひとみ「…………」
リヴァイ「……お前がこれからも大事な部下であり、後輩であることは変わらない。他との差もな」
ひとみ「…………」
リヴァイ「……だから…その気持ちは忘れろ」
ひとみ「…………」
リヴァイ「…………帰るか」
車の鍵をまわし、エンジンをかけると、ひとみはシートベルトをはずす
ひとみ「ありがとうございました。楽しかったです。良い休暇でした」
リヴァイ「…………」
ひとみ「また会社で」
リヴァイ「待て馬鹿。ここで降りてどうするきだ」
ひとみ「……タクシー拾うか観光バスでもみつけます。それでは」
リヴァイ「……駅まで黙ってのってけばいいだろうが。もう暗い、こんな意味わからん場所で帰れなくなってもしらねえぞ」
ひとみ「…………私、なんも気がない人の車乗るほどだらしなくないので遠慮します」
リヴァイ「……あ?」
ひとみ「リヴァイ先輩と一緒にしないでください。私は上司ならプライベートでも誰の車にも簡単に乗ったりしません」
リヴァイ「…………」
ひとみ「…リヴァイ先輩だから乗っただけです。だから降ります。また会社であいましょう」
あいつはそういうとバンっと強めにドアをしめて薄暗い中すたすたあるいていった
馬鹿かあの女、ここ山道だぞ
だがひとみの言葉はこの俺がなにもいいかえせないほど、説得力のあるものだった
案外あいつもしっかりしていたのだ