リヴァイと大人になる
□妥協
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これは前からわかっていたことだけど、わたしのパパはどうかしてる
最近パパに失業してロックレストランでバイトしてることがばれた
なにしろうちのレストランのお客さんがパパのお友達で
ロックおたくのパパにわたしが歌ってる姿を動画で送ったらしいのだ
パパはまじめに働いてるはずのわたしがロックレストランで歌いながら働いてるのだからびっくり
最初は怒られるとおもったけど、むしろ逆だった
ロックおたくのパパはロックレストランでバイトするわたしに大喜び
むしろ私に音楽を続けて欲しいらしい
そしてそのために、私は早く私をやしなってくれるひとを見つけるべきだということになった(なんでそうなるのかよくわからない
そしてわたしは今ワンピースをきて、美容院で髪をセットして、メイクもきめてもらって
なぜか向かいにお見合い相手がいる
この歳でおみあいとか一体なにじだいなんだろう
わからないけど、とにかくパパは私の面倒をみてくれるひとをみつけたいんだとおもう
「歳はいくつでしたっけ?」
ひとみ「……今年23です」
「ですよね。なんかもっと若く見えます」
ひとみ「……ありがとうございます。ファンデーションのせいかもです」
冗談でそういうと相手はどんびきしてる
相手はもちろんお金もちのおぼっちゅま。歳は27らしい
パパがどこかしらでみつけてきた相手だ。おそらくホテルのスイートのお得意様だろう
正直、確かにこれから一生嫌な仕事をしなくていいのは楽だし、魅力的だ
それでも私がためらっているのは、まだ23という若さだということと、リヴァイ先輩に言われたからだ。困難とむきあえと。
「好きな食べ物とか、嫌いなものとか、ありますか?」
ひとみ「…………」
どうしよう、それすらわからない
わたしは先輩がいってたとおり、本当に甘えん坊の赤ちゃんか
ひとみ「……ぇと…すみません普段考えないので食べるので…お寿司が好きです…ぁとえっと……タイ料理が苦手です、臭いので」
「そっか、良い寿司屋知ってるよ。こんど食べに行こう」
ひとみ「はい…わたしちゃんとしたとこあまり行ったことないのですが…」
そういえば卒業式の日に、お祝いに先輩がちゃんとしたお寿司やさんにつれてってくれた
目の前でおじさんがさばいて作ってくれるとこで
あの時は緊張してしょっぱなから卵たのんじゃって恥ずかしかったな
でも先輩が定番のを頼んでくれて、それを私に回してくれたっけ、、
「大丈夫ですよ。そこの大将とは親しいので、オススメのコースを用意しておきます。好きなネタはありますか?」
ひとみ「……エンガワと…タコ……」
「わかりました!エンガワとタコですね、その二つはいれておきます」
先輩だったらこの答えに、「卵はいれなくていいのか?」とか言ってきそう。本当は卵も好きだけど、恥ずかしくていえないことは先輩にはばれていた