リヴァイと青春

□しけん
1ページ/1ページ




夏休み前の試練、試験期間がすぐそこにせまっていた



俺たちは先輩たちもまじえて教室で試験勉強をはじめた



必修科目以外は先輩とうけてる授業もあり、こうして上下関係なく試験勉強できるのは大学のよいところだとおもう



エルドさんとグンタさんがジャンに試験範囲を教えてたり


逆にアルミンがハンジさんにノートをかしてあげたり


ペトラさんがリヴァイさんにドイツ語をきいたりしている



ペトラさんがやけに試験期間を楽しみにしていたのはこういうことか、と思った



しばらく勉強してると、集中力がきれた人が交互に購買にお菓子や飲み物を買いに行ったりしている



教室に着信音がなりひびき。誰かとおもって顔を上げるとそれは予想外の人物でリヴァイさんであった


リヴァイさんが携帯をいじっている姿はあまりみない


リヴァイさんは席から少し離れると
「あ?202教室にいる…あぁ……生態部のやつらと…あぁ…来ればいいだろう。…知らねえよ。好きにしろ」
そういうと電話をきっとペトラさんのところに戻った



なんとなく予感はしていたが、しばらくすると教室に困った顔のひとみさんがやってきた



ひとみ「ぁのーー……」

リヴァイ「……後でな。そこら辺で先やってろ」

ひとみ「はぃ‼」


おそらくひとみさんもリヴァイさんに勉強をききにきたのだろう


ひとみさんはさすがに生態部といずらいのか、俺たちからは離れて教室の隅の方の席にすわった


リュックからがさごそノートをだして、勉強をはじめているようだ



ミカサ「……エレン」

エレン「…んー?」

ミカサ「……彼女がきになるの……?」

エレン「……は⁉ちっげぇよ⁉先輩はべつにっ」

ミカサ「先輩…?わたしはアニのはなししてるんだけど…」

エレン「え、あ、アニか」


ミカサの話を聞いてなかったのでとっさにひとみさんのことかとおもってしまった

しかしこんな事で何でこんなに焦るんだ。俺は




なんとなく話をごまかすためにミカサをつれて売店にむかう


新作の紙パックのジュースが並んでいて、どれにしようかと迷う


レジ付近に、ひとみさんからもらったピュアグミがおいてあって、なんとなくそれも購入した



外で飲み物をあけてのんでいると、ペトラさんとオルオさんがやってきた



エレン「あれ、ペトラさん休憩ですか?」

ペトラ「うん!リヴァイさんひとみにもなんか教える約束してたみたいだから」

エレン「あーだからひとみさんきてたんですね」

ペトラ「せっかくのリヴァイさんと近づけるチャンスだったのになー」



ペトラさんとオルオさんが売店にむかったので
俺たちは教室にもどる

みんな丁度疲れる時間なのか机につっぷして寝ている



ひとみさんとリヴァイさんが一番前の席で向かい合わせにすわって勉強している



リヴァイ「だからそこはxだ」

ひとみ「ぇ、曲線のですか?」

リヴァイ「……ちがう」

どうやら経済の勉強をしているようで、リヴァイさんが全く理解していないひとみさんからペンをとりあげてノートに色々書きこんでいる



やっていることはペトラさんとリヴァイさんと同じなのに

何故かこの二人だとみていてどきどきする



リヴァイ「なに眠そうにしてんだ殺すぞ」

ひとみ「すみません……」

リヴァイ「……いい、10分寝ろ。飲み物かってくる」

ひとみ「リヴァイさんリヴァイさん…」

リヴァイ「…なんだ」

ひとみ「がぶのみミルクティーとピュアグミが食べたいです……」

リヴァイ「……は?」

ひとみ「……ピュアグミたべたいです」

リヴァイ「…………」

ひとみ「ピュアグミがあればがんばれそうです…」


たぶんこんな恐ろしいことが言えるのはひとみさんくらいだと思う


次の瞬間にはガツンッとひとみさんの頭に拳がふりそそい



リヴァイさんは財布だけもつと教室をでていった


ひとみさんが「いたー…」と頭を抑えているので、なんとなく話かけにいく



エレン「あのー、ひとみさん?」

ひとみ「あ!エレンだ!なにー?」

エレン「良かったらこれたべてください」

ひとみ「……??あ!ピュアグミ!」

エレン「どうぞどうぞ」

ひとみ「いいよいいよーエレンがたべな」

エレン「この前のお礼です」

ひとみ「お礼のお礼なの?笑 じゃあ一粒だけもらうね」


ひとみさんは俺のピュアグミに手を伸ばして一粒とり、口に含んだ


「おいちー」とはにかむ笑顔はなんだか見続けてしまう


エレン「良かったら全部あげますよ」

ひとみ「あ、それはいいー!」


わかりやすい人だ

大丈夫だよ。というときは気遣って遠慮している印

今回は「それはいい」といってきたことから、なにか受け取りたくない理由があるのだとわかる




「じゃあ戻りますね」とミカサたちのほうへもどると、
リヴァイさんがペトラさん、オルオさんと一緒に戻ってきた


手にはがぶ飲みミルクティーをもっていて、缶があいてることからおそらくひとみさん用ではない




ひとみ「あ、がぶ飲みミルクティー」

リヴァイ「これは俺のだ」

ひとみ「えーー、いやがらせ」


わざとひとみさんが飲みたがっていたがぶ飲みミルクティーをひとみさんを横目に余裕な顔でのむ



ひとみさんが「先輩の馬鹿…」と勉強に戻ると、袋からピュアグミをとりだしてひとみさんに投げつけた



ひとみ「ピュアグミっ」

リヴァイ「300円」

ひとみ「え、高くないですか…?」

リヴァイ「じゃあ1000円…」

ひとみ「値段あがってます先輩…」

リヴァイ「うるせぇよ。それくってろ」



ひとみさんがピュアグミを含んでうれしそうにしている

顔を見なくても後ろ姿でわかった


おそらくさっき俺のピュアグミを断ったのは、リヴァイさんのを楽しみにしてたからだろう


なんだか何でかわからないが、胸がちくりとしたのを感じた




リヴァイ「……これ甘すぎんだろ」

ひとみ「え、おいしいですよー」

リヴァイ「……いらん。やる」

ひとみ「えっ!ラッキーですっ!」


がぶ飲みミルクティーがどうやらリヴァイさんの口に合わなかったようで、リヴァイは缶をひとみさんのほうにさしだした



あれ?もしかしてリヴァイさんもひとみさんに気があるのでは?

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ