ただ課長のそばにいる

□良いお年を
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年末のクソ忙しい時に、俺はわざわざ掃除を中断し、車を出して駅に向かう





駅前でマフラーに顔をうめてイヤホンで音楽をきくひとみを発見

停車できないので、携帯でひとみを呼び出してこっちに気付かせると、ひとみは走って車に乗り込んだ




ひとみ「先輩!おはようございます!今日はありがとうございます!」

リヴァイ「……たく、めんどくせえ」

ひとみ「いいじゃないですかぁ!ウィンウィンです!」

リヴァイ「どこがウィンウィンなんだよ、馬鹿」




忘年会でひとみと約束した

お 年末の買い物に車をだしてほしいという、どう考えても上司に頼むことじゃねえだろと思う頼みだったが

まあ俺もここ最近忙しくて家にはなにもないし

年始は家でゆっくりしたいというひとみの意見にも賛成だったので車をだした



近所のスーパーにいけばいいものの、わざわざ安売りする大型スーパーにいきたいとか言いやがるから面倒くさい

こきつかいやがって



ひとみ「先輩片付けすみました?」

リヴァイ「全然すんでねえてめーのせいでな」

ひとみ「えー、昨日一日なにしてたんですかぁ」

リヴァイ「1日で終わらすほど俺は適当じゃないんでな」

ひとみ「きりないですよぉ」



ぎゃーぎゃーうるさい馬鹿をつれて大型スーパーに向かう

大型スーパーではすでに年末の買い物をしにきてるやつであふれてる。既にこの馬鹿につきあうのをOKしたことを後悔してきた…




ひとみ「先輩先輩!これつかいましょう!がらがら」

リヴァイ「…………」


大きいガラガラおすカゴをもってきてうれしそうに押すくそ馬鹿……
こいつ絶対遊びに来たな…今すぐ帰りたい……


ひとみ「先輩!とりあえずこれにわけていれて!清算は別々にしましょう!」

リヴァイ「…………ああ」


もうなんか面倒くさいのでとりあえずはりきりこいつの好きにさせる



ひとみ「あ!先輩とりあえず掃除道具みていいですか?」

リヴァイ「……は?掃除道具?」

ひとみ「……ワイパーとか……コロコロとか……なんかシュッシュしてふくやつとか……」

リヴァイ「……あ?持ってねえのか?」

ひとみ「……ないです……」

リヴァイ「……お前どうやって掃除してたんだ…?」

ひとみ「……掃除は明日からするので…」

リヴァイ「……お前昨日はなにしてた…」

ひとみ「……寝てました?」

リヴァイ「なに疑問系にしてんだ。……とりあえずお前は問題だらけだな。掃除道具コーナーいくぞ」

ひとみ「はいっ」



掃除道具となれば俺も少し興味がわく、ガラガラをおすひとみをつれて掃除道具のコーナーにむかい、とりあえず掃除に必要な基本道具をカゴにつむ



ひとみ「せ、先輩……なんかおおくないですか……?」

リヴァイ「……あ?なにいってんだどれも必要な掃除道具だぞ」

ひとみ「で…でもわたしそんなにガチじゃないというか……」

リヴァイ「……は?」

ひとみ「……せ、先輩顔がガチすぎます………あぁ!先輩みてくださいよー!こっちのほうがお得です!」

リヴァイ「……なんだと」

ひとみ「それにみてください!二個買うとさらにやすくなります!先輩もこの際だから買いましょうよ!」

リヴァイ「………ほぅ……、確かにいいな……」



なんだかんだ一緒に掃除道具を選んでると盛り上がってしまった。掃除道具だけでもかなりの時間を使った



ひとみ「先輩先輩、おもちです!大特価です!」

リヴァイ「……お前一人暮らしだろ。絶対腐らせるかもしくは次会う時にはお前と気付かないほど太るかもな」

ひとみ「むぅ……お正月といえばおもちなのに………あ!先輩!一緒にかってわけましょうよー!」

リヴァイ「……いらねえよ……」

ひとみ「えーー!なんでですかー!お互い一人暮らし同士なんだから支えあいましょうよー」

リヴァイ「ふざけんなてめーさっきからてめーが得してるだけじゃねえかよ」

ひとみ「……あ、たしかに……。ねー先輩ーいいじゃないですかおもちー」

リヴァイ「いらねえよ…いくぞ……」

ひとみ「ああっ!もぅ……」



それからひとみはあっちにいってもこっちにいっても、分け合いっこしましょうだの割り勘しましょうだのいってくる……
こんな大型スーパーまでわざわざ車で連れてきた理由がなんとなくわかってきた……



ひとみ「あ!先輩先輩!お肉買っときましょう!」

リヴァイ「…………また分け合うとか言わねえだろうな」

ひとみ「…………てへっ」



殺したい…………




リヴァイ「……てめー……」

ひとみ「…え、なんですか!いいじゃないですかお互い良い正月をおくるために」

リヴァイ「そんな正月らしい正月したけりゃ実家に帰れ。お前の実家東京なんだから」

ひとみ「…………」






しまった


こいつは何故か家の話をするといつもこうなる
家族と仲が悪いのか、複雑な事情があるのかしらんが、こいつはいつもその話から逃げる






リヴァイ「……たまには親に顔見してやれ。お前もまだ24なんだから…」

ひとみ「…………わたしお菓子みてきます」

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