ただ課長のそばにいる

□夏休みあけ
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ひとみ「と、いうわけで大変だったんですよ、いやー英語喋れても知名わからないとちんぷんかんぷんですね」

リヴァイ「……そうか、よかったな」

ひとみ「それで、どうしようっ、、てなって困っちゃって、なんもない平地にたたずんで、あ、これその時の写真です」

リヴァイ「……ほんとだお前馬鹿そうだな」

ひとみ「そうなんですよーそれでタクシーとかバスも来なくて」

リヴァイ「それはよかったな」

ひとみ「もう周りも暗くなってきちゃってー」

リヴァイ「ほぅますますよかったじゃねえか」





夏休み明け


土日と繋げてとった夏休みをつかってわたしは大学時代の友達と二人でアメリカに旅行にいっていた


今は夏休みをあけたところで、早めに出社して、同じく早めに出社してる先輩のところに直行し先輩限定のお土産を渡して今無理やり土産話をきかしている


一週間以上ぶりにあった先輩は愛しくて愛しくてたまらない


わたしがぺらぺら土産ばなしを話していると、先輩は適当に相槌をうちながらコーヒーをのんで資料をぺらぺらめくってる


さっきから噛み合わない返事が返ってくるところから、絶対話はきいてないのだが、それでも一応相槌をくれるところがうれしい




ひとみ「それで!ひっちはいくしたら奇跡的にとまってくれて!優しいおじさんが車にのせてってくれたんですー!」

リヴァイ「…………は??」


あ、反応した



ひとみ「すっごい良い人でした!出会いっていいですねー、一期一会です」

リヴァイ「馬鹿かてめーは、知らないやつのしかもおっさんの車に安安乗るんじゃねえよ」

ひとみ「えーだってあのまま放置されたらわたしどうなってたかわかりませんよ⁉」

リヴァイ「そいつがやばいやつだったらどうなってたかわからねえだろ」

ひとみ「えーじゃあどうしたらよかったんですかー」

リヴァイ「現地の旅行会社に電話して送迎車でもたのめばよかっただろ」

ひとみ「…………あぁ‼‼」



わたしがぽんっと手を叩くと先輩がわたしの額をこずいてきた



リヴァイ「たく、馬鹿」

ひとみ「先輩さすがです!今度からそうします!」

リヴァイ「というかお前はもうツアー以外いくな」

ひとみ「なんでですかーツアーじゃ自由にうごけません」

リヴァイ「だから自由に動くなといってるんだ馬鹿」

ひとみ「えぇー……」



先輩が珍しくむきになって注意してくる
私があまりに馬鹿だからだろう。わたしてきにはよくがんばったと自分を賞賛してるのに……





ひとみ「とにかく!これ!先輩にだけ別にお土産かってきたんで」

リヴァイ「………なんだ、これ」

ひとみ「向こうにしか売ってないやつでめちゃくちゃ人気ある紅茶です!気に入ってくれたら嬉しいです」

リヴァイ「……ほぅ」


先輩は紙袋から中身を取り出してまじまじパッケージをよむ


リヴァイ「お前は飲んだのか?」

ひとみ「違う味の試飲しました!でもそれは甘かったのでこっちにしました!」

リヴァイ「………そうか…、勤務後にでも飲むか。お前が残業しなかったらだが」

ひとみ「……っはい!」


先輩がこうして勤務後の予定をとりつけてくれるのはかなり珍しい。嬉しくてたまらない。浮かれてしまう


リヴァイ「そろそろオフィスもどれ。」

ひとみ「はい!それではまたあとで」



先輩とお茶、先輩とお茶


もう気分はルンルンで、夏休みあけにこんなルンルンなのは人生通してはじめてなんじゃないか














ミケ「……なんというか、…完全に夏休みボケだな……」

ひとみ「……すみませんでした……」






すげー馬鹿なミスをした。というかかなりでかいミスだ


あんなにルンルンして浮かれていたのだからこんなことおきるんじゃないかと内心思っていた






ひとみ「……本当に……ごめんなさい…死にます…死んでお詫びします」

ミケ「いや、そういうのはいいからデスクにもどってなんとかしろ。俺も先方に電話するから」

ひとみ「…はい……本当にすみません……」


うわー普段わたしのジョークにあんまなんもいわないミケ課長が「そういうのはいい」ていってきたからもうやばい

ちなみにミスしても全部わたしに処理をさせるミケ課長が直々に先方にでするなんてやばい

どうしよう

どうしようやべーよ




ひとみ「あぁぁ、、やばいー……」

ミカサ「……なんで待ちぼうけなんかさせちゃったんですか?」

ひとみ「忘れてた。完全に忘れてた」

ミカサ「……忘れるとか…ありえます…?」


「いや、ひとみさんならありえるか…」とミカサは呟いてる。失礼だよミカサ…いいけど…


必死に先方への謝罪文を考える





ミケ「今電話したら担当の方が、お前を新人社員だと思い込んでるらしいから、なんとかなるかもしれん…」

ひとみ「え、まじですか⁉わたし新人社員です‼そのまま通してくださいっ」

ミケ「……お前にはプライドはないのか……」




ミケ課長の言葉に少し救われた

これであとは新人社員らしい謝罪文考えて、今度伺う日にちなどを交渉して……

いける…………




なんとか光が見えてきたところで、お昼休みになり、私は食堂にむかう


食堂では先にご飯を食べていたリヴァイ班のみなさんがいて、わたしは先輩のもとへむかう




ひとみ「せんぱーい、今日もAランチですねぇ」

リヴァイ「…………」

ひとみ「…………先輩今日のお茶たのしみですねっ」

リヴァイ「……うるせえ」

ひとみ「……先輩」

リヴァイ「うるせえよお前。黙れ。消えろ」

ひとみ「……な、なんでそんな怒ってるんですか…」



先輩がまじで怒ってるぽくて、周りのエレンとかペトラちゃんとかが気まずそうにわざと話してる
わたしはますます気まずい……



リヴァイ「……てめー反省してねえのか」

ひとみ「ぇ」

リヴァイ「ミケに聞いたぞ。受注した取引先とのアポ忘れてて待ちぼうけさせたらしいな」

ひとみ「え、ミケ課長いつのまに…」


ミケ課長のおしゃべり泣 普段しゃべんないくせに泣


ひとみ「そ、それは反省してますっ、でも、もう大丈夫です担当の方はわたしを新人社員だと…」

リヴァイ「だからなんだ。てめーは新人か?ちげえだろ。俺はエレンですらもう新人だとは思っていないし、ペトラたちも立派に一人でやっている。なのにお前はいつまでも新人面してなにしても許される顔してんじゃねえよ」

ひとみ「そ、そんな顔してないですっ…」

リヴァイ「……ならそう思ってないと俺に誓えるか…」

ひとみ「…………」

リヴァイ「……誓えねえだろ。」

ひとみ「……でも…」

リヴァイ「……その受注がなしになったらどうする。大損害だぞ」

ひとみ「……大丈夫なはずです…うまくやります……」

リヴァイ「……どうだかな…」


先輩はそういうと席を立って片付けを始める


ひとみ「……あの…」

リヴァイ「……お前みたいなやる気もない責任感もない部下とお茶するきねえからな。俺は」


そういうとお盆をもって行ってしまった


やばい


久しぶりにかなり先輩を怒らせた。どうしよう…



わたしは残されたリヴァイ班のみなさんに「失礼しました…」と頭を下げてオフィスにもどって、ミカサが励ましてくれる隣でしょぼしょぼメロンパンをたべた
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