ただ課長のそばにいる

□うらやましい
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ひとみ「はい、先輩あーんっ…」

リヴァイ「……やめろ馬鹿」

ひとみ「あーちょっと叩かないでくださいよぉ…あーあ…先輩が叩くからお肉落ちちゃったじゃないですかぁ」

リヴァイ「てめーが変なことしてくるからだろうが」





現在営業部の飲み会中


うちの部の飲み会は参加人数がおおいといつもめちゃくちゃになる


いまも課なんて関係なくみんなごちゃごちゃにテーブル移動して食べ物をつついたりしている


ハンジさんが後輩をつかまえて製品について語ったり、
うちの班の先輩たちはいつものように固まって飲んでいる


リヴァイ課長のとなりにはひとみさんがじんどって、課長にちょっかいをかけてる
それを横でエルヴィン部長がハハ、と笑っている





ミカサ「エレン、最近あのチビになにかされてない?乱暴とか」

エレン「だから、、リヴァイ課長はまあ乱暴はするけどほんと信頼できる人だって、お前も下に着けばわかる」

ミカサ「でも暴力はゆるせない、、」

エレン「大丈夫だって、、あのひとみさんが去年たえたんだぞ?」

ミカサ「ひとみさんは……ちょっと変わってるから……」

エレン「そうだな……、、おまえの課はどうだ?居心地いいか?」

ミカサ「わりと、、、まあ、、居心地いいって感じるのは…ひとみさんのおかげだけど…」

エレン「ひとみさんの…?」

ミカサ「うん……ひとみさんがいつも、ミカサミカサ頼ってくれるから…」

エレン「……お前のほうができそうだもんな、なんか」

ミカサ「……正直…。でも、ひとみさんはすごいと思う。我慢強いというか、、痛みに強いというか」

エレン「……そうなのか?」

ミカサ「うん。……ひとみさんは……リヴァイ課長のおかげだっていってた…」

エレン「……リヴァイ課長の……」



その話を聞いて、またリヴァイ課長とひとみさんに視線をうつす



ひとみさんがまたなんかしたのか、リヴァイ課長がひとみさんのほっぺたをぎゅーぎゅーひっぱってる



なんだか、あの二人の関係はうらやましい。それは色んな意味でだ



俺もリヴァイ課長みたいに、ひとみさんにあんなふうに好かれたり、つくされたな、と思うのと

ひとみさんみたいにリヴァイ課長からかまってもらったり、もっと課長と仲良くなれたらな、という思いの両方だ



あとリヴァイ課長はずるい



思い女がいながら、その人がいないあいだひとみさんがああしてずっと側にいてくれるのだから





ミカサ「……ひとみさんがいうのなら、あのチビにエレンを任せてもいいのかもしれないと、少し思った」

エレン「おいおい、、大体、リヴァイ課長はうちの会社全体の中のエースだぞ…?そんな人についてけば、絶対俺もいつかは……」

ミカサ「……エレンは出世とかしたいの?」

エレン「あたりまえだろ」

ミカサ「……そう」

エレン「……お前は?なんか目指したいものとかねえのか?」

ミカサ「……強いていえば……」

エレン「……??」

ミカサ「……強いていえば…ひとみさんみたいになりたい」

エレン「……は⁉あれに⁉」

ミカサ「エレン……失礼……」

エレン「やべっ……いや、だって……あれは目指す対象では……お前のほうが受注率とかすげえんだろ?(てかひとみさんは最下位に近いてきいたぞ…」

ミカサ「……そうじゃなくて、人としてかな……」

エレン「……人として…」

ミカサ「……あんな風に…周りが見れたらいいなって思うし、あんな風に…職場に良い空気を流せたらって」

エレン「……お前のタイプとだいぶちがくねーか…」

ミカサ「……だから…尊敬する……」




周りがみえる

ひとみさんをそんな風に思ったことはなかった。いつも先輩先輩でむしろこのひと周りみえてねーな、てレベルに思っていた





そう思ってひとみさんをみると「ちょっとトイレですっ」とやっとリヴァイ課長の隣からどいた


ひとみさんがやっといなくなったからか、他の女性社員が2人で課長の隣に座り、「おつかれさまですっ」となにやら話している


ひとみさん帰ってきたらどうすんだろ、わってはいるのかな、はらいのけるのかな、、



とおもっていると、ひとみさんはすぐ戻ってきて、リヴァイ課長の隣があいてないと気付くときょろきょろして1人で飲んでる社員の肩を叩いて横にしゃがみ込んで話してる



たしかに



ひとみさんはちゃんと周りが見えてるのかもしれない

飲み会の空気にまけ、なじめない人がなじめるようにそういう人に話しかけているのだろう

普通の女子だったら、こういうときに人見知りな社員に話しかけないで、どっかのグループに「なになになんのはなしー?」て感じで入ってくだろう

ひとみさんもきっとそうするだろうとおもっていた。でもわざわざ一人でいづらそうにしてる社員をみつけて、その人に話しかけたのだ


ひとみさんはしばらくそのひとと喋ると、その近くで飲んでた人達に話しかけ、一人だったひとを自然に入れてあげてる


その繋げ方の上手さから、こういうのに慣れてるんだろうなと思った






そんなひとみさんをみてると、パチッとひとみさんと目があって、ひとみさんはこっちにやってきた






ひとみ「ミカサーエレンー、お姉さんもまじろっかなぁ」


お姉さん
なんてがんばっていってるけど、ミカサの隣に座ったひとみさんはやっぱりなんだか幼くて、ミカサのほうがお姉さんにみえる


ひとみ「ぁ、これ食べていい?これミカサの?」

ミカサ「あ、あまりなのでどうぞ」

ひとみ「あんま食べてなかったからいっぱい食べちゃおー。ミカサは食べた?」

ミカサ「はい。こっちはわりと落ち着いていたので」

ひとみ「あっちはめちゃくちゃですごいもんねー」

ミカサ「巻き込まれたくないですね」

ひとみ「ねー、、だからわたしもさっきから気配を消している、、」

ミカサ「めちゃくちゃ気配ありましたよ」

ひとみ「うそおっ」


さすがはひとみさんだ

ミカサが俺やアルミンいがいとこんなに話しているのを見たことない

ミカサが、ひとみさんがいるから居心地いいといっていたのは本当なんだろう


ひとみ「エレンは?楽しい?」

エレン「ぁ、はい!ただ大人数はまだちょっと慣れませんね…どうすればいいかわかりません」

ひとみ「ねーわたしも大人数ののみきらい。一箇所にじっとしてたいよね」

エレン「はい、、てしちゃってますけど」

ひとみ「いいよいいよ。どうせ上の人たち酔っ払っちゃってるから」

エレン「ですね…」



そんなかんじで、俺とミカサとひとみさんでしばらく話していると、向こうから「おいアッカーマン!こっちこいー!」と声がかかる

ミカサが「ち…」としたうちしたが、ひとみさんが「ミカサがんばれ…」というとため息をついてそっちにあるいていった



ひとみ「ミカサかわいそぉ、、さっきのひとめっちゃミカサおきにいりなんだよ」

エレン「そうなんすか、、あいつも大変だな」

ひとみ「エレンはリヴァイ先輩のお気に入りだから良かったねっ」

エレン「え⁉いやおれは全然……怒られてばっかですよ」

ひとみ「怒られてるってことは、一応案件任されてるってことでしょ?」

エレン「はい、まぁ……でもだめだめで」

ひとみ「なら大丈夫!リヴァイ先輩はダメな人に案件任せたりしないから!笑 それだったら先輩がちゃっちゃとかわりにやっちゃうよ」

エレン「そうですかね…」

ひとみ「本当に本当に!わたしやられたことあるもん」

エレン「え⁉まじですか⁉」

ひとみ「まじまじ。あの時はかなりへこんだなー、、怒ってくれもしなくてさー、俺がやるからもういい、って…二三日まともに口聞いてくれなかった」

エレン「えぇ⁉そんなことあるんですか……ひとみさんなにしたんですか……」

ひとみ「若干仕事慣れかけててね、資料適当につくっちゃって、先輩に色々つっこまれて作り直せていわれて、それに対してめんどくさーっていっちゃったんだよね、咄嗟に」

エレン「……え」

ひとみ「そしたら先輩、いつもと全然違う感じで、私から資料全部取り上げて、静かに「俺がやるからもういい…」て……」

エレン「てかひとみさんリヴァイ課長にそんなこというとかやばくないですか、、どんな神経してるんですか」

ひとみ「でもほら、先輩去年は課長じゃなかったから、今みたいな「課長っ!」て感じじゃなくて、距離ももっと近かったんだよねー」

エレン「でもいえないですよあんな鬼に……」

ひとみ「あ、エレン鬼っていったー」

エレン「ちがいますちがいますっ」

ひとみ「ふふ、…あ、あとね、先輩前にエレンは中々掃除の腕があるっていってたよー、それってすごいことだよ」

エレン「ほんとですか?よくやりなおさせられますけど、、」

ひとみ「ぇへへ、わたしもー」
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