きめ
□生存if
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千寿郎「炭治郎さん、来てくださったんですね、」
炭治郎「千寿郎くん…!煉獄さんの容態はどうですか…??」
無限列車の戦いののち、未だ眠っている煉獄に会いに、炭治郎は蝶屋敷を訪れていた
キヨスミナホに案内されて煉獄の眠る個室に来ると、煉獄はまだ静かに眠っていた
今日は胡蝶やカナヲは任務にでているようで、いつもより静かな蝶屋敷が更に静かに聞こえる
眠る煉獄の傍には、弟の千寿郎が座っており、炭治郎がくるなり笑顔になった
煉獄が帰ってきてからは、毎日父親の元炎柱・眞寿郎と代わり番こで煉獄の看病をしているそうだった
千寿郎「胡蝶様が言うには、前より随分安定したそうです。…ただ、まだ一向に目が覚める様子がありません、、」
炭治郎「そっか、、、煉獄さん、、、」
静かに眠る煉獄の姿を見て、下唇を噛み締める
皆んなから愛され、慕われている煉獄がこのようになってしまった原因は、少なくとも自分たちにあることをわかっていた
ーーー
千寿郎「……??ぁ、ひとみさん…!」
ひとみ「……!すみません、起こしてしまいました」
千寿郎「今日も来てくださったんですね、ありがとうございます」
ひとみ「……煉獄さん、今日も気持ち良さそう」
千寿郎「…そうでしょうか?今日は気候が良いからかもしれませんね、、」
ひとみ「……笑、、これ、飾っても良い…??」
千寿郎「……??それは?」
ひとみ「桜の枝。拾ってきたんだ」
千寿郎「さくらですか……」
ひとみ「……わたしね、桜を見ると煉獄さんを思い出すんです。」
ひとみはそういうと、蕾がついた桜の枝を花瓶に入れて窓際に飾り、千寿郎に微笑んだ
ひとみ「願掛けをしてきたから、蕾が開く頃には、きっと目を覚まします。だから大丈夫」
千寿郎「っ…、、ありがとうございます…」
ひとみ「笑、、煉獄さんが目を覚ますまでに、わたしも柱にならないと」
千寿郎「ひとみさん、無理をされないで下さいね…」
ひとみ「大丈夫、、今はまだまだ階級も下だけど、煉獄さんの分も私が鬼を倒します」
千寿郎「……兄上が、ひとみさんは頑張っていると言っていました、だから、焦らなくて良いと思います。あまり背負いすぎないでくださいね」
ひとみ「………」
千寿郎の言葉に、ひとみは足を止めて俯いた
ひとみ「……そんなことない…」
千寿郎「ぇ…??」
ひとみ「……なんでもない笑、、千寿郎くんも、無理しないでね」
千寿郎「ぁ、は…はい…」