D.Gray-man
□聖なる夜(ラビユウ)
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「えーッ!!」
室長に響くのはラビの声。
クリスマス直前に任務を命じられ、不機嫌に声を上げた。
「しょうがないでしょー…アクマは待ってくれないんだから」
任務の資料を手に渡されより不機嫌になった。
「神田くんの事でしょ?」
教団内に既に知れ渡っているラビと神田の関係。しかし任務は任務。
コムイは少々心が痛んでも仕事となれば別。
ラビは苛立ちながら頭を掻いた。
自室に戻ってもおさまらない虚無感。
「どーしよ…ユウ怒るかな」
枕に顔を埋め一人考えた。
「相変わらず汚ェ部屋だな」
頭上で声がした。
それはラビを一瞬にして動かした。
「ユウッ」
腕を組んだ神田が仁王立ちしていた。
「明日任務なんだってな」
「…………ん」
「しょうがねーだろ…そんくらいで落ち込むな」
「そん…ッ……ユウにとってはそーかもしれないけど俺にとっては…」
拗ねたかのように神田に背を向けた。語尾も小さくなってゆく。
「テメーだけが寂しいと思うなよッ」
「えッ?」
ラビが振り返るときには既に神田は走り部屋を出た。
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