ODIROOM
□『縮まらない距離』
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『縮まらない距離』
“キーンコーンカーンコーン”
授業終了のチャイムが鳴り響く
待ってましたと言わんばかりに
皆帰路について行く
いくら進学校と言えど
遊びたいのは皆同じだ
「南野君!今日皆でパンケーキ食べに行こうって話してるんだけど、一緒にどう?」
複数人居る女子達は目を輝かせ
蔵馬の返事を待つ
当の本人はニッコリ微笑みを向けて首を横に振る
「もう直ぐテストですから遠慮しときます」
「そっそうだよね!!南野君主席だもんね、勉強邪魔してごめんね」
女子達は憧れの彼に呆れられまいと必死だ
頭も良く見た目も綺麗
そんな人とお近づきになれれば
なんて言う作戦は失敗した
「いえ、それじゃまた明日」
「「///また明日」」
蔵馬のニッコリスマイルに女子達はポッと赤らむ
そんな彼女達をよそに
そそくさと蔵馬は教室を後にする
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