月夜に乾杯シリーズ
□月夜に乾杯 二話
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第二話雪彦の里帰り
辺り一面真っ白な銀世界で、僕を呼ぶ声がする。
『……さん。晩御飯が出来ましたよ……』
『はい、母さん今行くよ』
僕は家へと入っていったーー
『雪彦、久しぶりだね』
そう言ったあの人は……
「うわっ!?」
僕は飛び起きた! 嫌な夢を見たお陰で、寝坊してしまった。
僕はブルッと身震いして、朝食の支度をしに、キッチンへと降りて行った。
「おはようございます。すぐ朝食作りますね??……うわっ!? お婆様! なんで、ここに居るんです!?」
見るとそこには、お婆様と呼ばれるには、余りにも若い女の人が、座ってアイスティを飲んでいた。
「何でって、祖母が孫に会いに来ちゃいけないんだい? 久しぶりだね、雪彦」
「コホッ! お久しぶりですお婆様。ちっとも、お変りありませんね」
「当たり前じゃないか! 3百年前から、美貌を保ってるよ。時に、雪彦。何だいコイツらは? いつからここに住み着いているんだい?」
やっぱり、正夢だったんだーー信じられない。あのお婆様が人間界へ降りて来るなんて。
「連絡もしないで、すみませんでした。でも、コイツらではありません。僕の仲間です」
「そうですぞ、いきなり訪ねて来て、無礼極まりない!」 ●●
と、ミハイル。
「いや、お年よりには親切にだ!」
さりげなく、イヤミを言う一浪。
かんなは。
「雪彦のおばあちゃん? うそ〜〜信じられない!」
レッドは、まだ寝ている……
「実は、村オサが病気で、雪彦を呼んでいるんだよ。だからわたしが、連れて帰る事にした」
『そんなあ〜〜』