短編

□Night of Christmas...
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これは冬の恋人の季節と呼ばれた日の出来事…




++Ryoma.E Side++


「なんで!?どうしてもっと早く、俺に言ってくれなかったんスか!!」

越前の悲痛な叫びは、夜の闇へと消えていった。
今もなお降り続ける雪の結晶は、体温を次第に奪い、今にも越前を氷の世界へと誘っていきそうだった。
越前には止めどなく溢れ出る涙を止める術などある筈もなく、その涙さえ、絶対零度は真冬の滝のように凍らせていた。

「離れないって‥離れないって言ったくせに…っ!!」
「ごめんね、リョーマ」

今にも、そんな不二の声が聞こえてきそうだった。
けれど、もう、その声を聴く事など出来はしない。

「ねぇ、不二先輩は今‥何を想ってんの…?」

外は、音も光もなく、黒と白がぼんやりと共存していた。
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