戴きものvVvV
□たまには息抜きでも。
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氷帝学園屋上。
「おい、慈郎!」
寝ていた芥川慈郎の顔を、跡部景吾は眉間に皺を寄せながら覗き込んだ。
「・・・・・・なにやってんの?跡部ぇ」
死んだ魚のような眼をしながら慈郎は言った。
「『なにやっての?』じゃねぇよ。いつもいつもこんな所で寝てんのか?」
「ここは気持ちいい風が吹くの。跡部もここで寝てみなよ〜」
ふと、そこで携帯をポケットから取り出して時間を確認する。
「・・・・・・もう授業始まってんじゃん」
とは言っても、慈郎は何回も寝過ごしてしまい、授業に出られなかったことがある。
そして疑問。
「跡部、何でここにいるの?」
そう言うと、跡部は溜め息をついた。
「俺だって、授業が面倒くさい時があるんだよ」
「学生さんがそんな事言っていいの〜?」
まだ慈郎は眠そうだ。