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□お勉強
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幾何(鬼道)

「はい!」
「なんだ」
「証明の仕方がわかりません!」
「出直してこい」

ばっさり鬼道君に切り捨てられました。
酷いこの鬼。まさに鬼。

「え?何?証明って、公式覚えればいいじゃん」
「理屈を理解していないと問題は解けない」
「公式覚えてれば受験は大丈夫だよ」
「そんな馬鹿な」

鬼道君がなんだかんだ言って幾何の教科書を広げ私のノートをチラ見していたので神様だなぁと思う。

「ならこれは覚えているだろう。合同条件3つ言ってみろ」
「えーっと……なんか三つと二つの一つのやつだよね」
「そうだ」
「……なんだっけ?」

ぱぁんっと鈍い音がした。暴力反対。
鬼道君はまさかの私の頭を教科書で叩いてきた。
米神にはぴきぴきと青筋が立っている。
まぁ基本中の基本なので当然なのだが。

「えーっと何?三辺相等二辺夾角相等一辺両端角相等?」
「そうだ」
「これどうやって使うの?」

ぱぁんっとまた鈍い音がした。
予想以上なスパルタ。

「だから追試だったのか……」
「まぁ当たり前と言えば当たり前だよね」
「しかもその日は俺と放課後が予定ある日だったな」
「てへぺろ」

ぱぁんっと三度目のお叱りを受けた。
もうこの人怖い。

「でも制限時間ないらしいよ」
「ほぉ」
「ということは一瞬で出来たらすぐ帰れるらしいね!」

自信満々に威張ると鬼道君はゴーグルを光らした。

「つまり、完璧に教え込めば放課後は空くということだな」
「え?うん」

「徹夜だ」
「鬼!」


鬼道君のお陰で追試は満点でした。











幾何の合同の証明、確か中一?中二?でやった記憶があります。
雷門は私立なので追試はあると信じてる。←自分がそうだった
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