白竜と
□お昼
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「ななし一緒にお昼食わね?」
まさかの浜野速水倉間トライアングルからお誘いがかかりました。
というかやっぱり私は女子とは関われない運命になんですね…。
憧れるなぁ、お菓子食べながら恋バナとか。
……あ、私リア充だった。ただの惚気になるな。
「ごめん、食べる約束してるから」
「ちぇー人気者だなー」
そんなことないです。浜野君。
私は盛大に首を左右に振る。
未だに友達あなた達しかいません。
私はトライアングルに軽く手を振って屋上へ向かう。
白竜が今日の朝に「昼食時にここに集まろう!」と言っていたからだ。
屋上で食べたかったんだね、白竜王子。
集まろうと言っていたから多分剣城君も連れてくる気だろう。
「白竜、ごめん遅れて……」
あれ?
「あ、名無しだ」
「制服似合ってるね」
「あれ?リボンの色うちの学年じゃなくね?」
「わわわ」
そこにいたのは茶色コロネ髪にピカ○ュウ…
ハンターズネットにえーっと…FW君
「…えーっと…」
どうしよう。全員名前言えない。というか1年大集結か。あ、マネージャーの子もいる。
「剣城君……説明を」
「なんで俺ではないのだ!」
白竜より剣城君の方が頼りになります。
安心の剣城君。敬語は使ってくれないけどね。
あとハンターズネット君、リボンの色気付いたら学年の違いに気付いて。
あ、もちろん白竜にばれたらややこしいから心の中で。
とりあえず喚く白竜は無視することにする。
「……いつの間にかこうなっていた」
「1年コミュニティ半端ねぇ」
恐るべし1年生。みんな仲がいいんだね。
剣城君はみんなの輪から少し距離をとって、私の場所を空けておいてくれた。
……剣城君に乗り換えようかな。
あ、ダメだ。この子ブラコンだった。
とりあえず空けておいてくれた剣城君と白竜の間に座る。
コロネ君は私をキラキラした目で見ている。私にはその光は眩しすぎるよ。
「あ、俺松風「ちょっと待って天馬君」」
コロネ君が自己紹介しようとするところをハンターズネット君が静かに止めた。
と言うかフルネームがわかってしまった。
「俺は狩屋マサキです……ななし先輩」
や ら れ た 。
先輩という単語にみんなは頭上に?マークを浮かべているし剣城君は苦虫を潰したような顔をした。
「先輩?どういうこと狩屋?」
「だってリボンの色2年じゃん」
みんな一斉に私の胸元を見る。確かに1年のピンクのリボンではなく2年の青いリボンだと確認すると
「えぇ!?」
皆で一斉に大声をあげた。
そして急にみんな焦り始める。
「す、すみません…知らずに、お俺は松風天馬です」
「ぼ僕は西園信助です!」
「か影山輝です!」
「空野葵です、マネージャーやってます!」
それぞれ口々に敬語に直して自己紹介をしてくれる。
なんとも礼儀正しい子たちだった。
私が彼らと同い年の時は敬語も使えなかったのだ。
その中で1人、声も出ないほど驚いている人物がいた。
「…………」
白竜だ。