白竜と

□登校
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目が覚めるとイケメンの寝顔がありました。
はい状況理解しましょう。



まず私は昨日は次の日のために白竜より早く寝ました。多分11時ぐらいだろう。
白竜はというとすっかりテレビにハマってしまい、バラエティ番組をずっと観ていた。
「この馬鹿が!」とか笑いながらテレビに向かって叫んでいたことはかわいそうだから伏せておこう。
さて、慣れないベットだったが疲れていた私は横になった瞬間に寝てしまった。
朝、寝たのが早かったからか目覚ましが鳴る前に起きる。



そして現在に至る。



白竜は幸せそうな寝息をたてて私の体をがっちりホールドしながら静かに眠っていた。
え、何この平和な一時。鳥肌がたつよ。

時刻は6時30分。サッカー部に入部するには入部届けが必要なため朝練にはいけない。
まだまだ時間的には余裕なのだがそろそろ起きなければ朝ごはんの支度が間に合わないのだ。

私はめんどくさそうに欠伸を一噛みすると白竜の頬を軽く叩く。


「白竜起きて、朝ごはん作れない」
「ん…んっ…」
白竜から一応反応があった。しかし手を払いのけれられて寝返りを打ってしまったのだ。

「…………」

この野郎。

「……ジャッジースルーで起こすか……」
白竜をボールだと思えばいいんだ。そうだ。究極になるということはサッカーになることなんだ!!

「ジャッジ……」

「名無し……?何故お前が横で寝てるんだ……?」

聞きましたか。聞きましたよ。白竜が舌足らずですごいことを言いましたよ。


「スルー2!!!」
朝から白竜の悲鳴が聞こえたのは言うまでもない。




「……あぁ…昨日な、テレビを観終わって布団に入ったのはいいんだが何せ寒くてな」
白竜は朝ごはんを頬張りながらまだお腹が痛いのかさすって私を少し睨む。
ジャッジースルーならいいもの2を出してしまったのがいけなかったのか。
「そしたらお前が寝ている布団の方が温かかった一緒に寝た」

だからって抱きしめる意味がわかりません白竜王子。

私は無表情で溜息しか洩れなかった。やっぱり白竜はただの馬鹿王子でした。

ついでに現在7時過ぎ。転校生なので8時までには学校につかないといけないのだ。
急いでご飯を食べていると白竜に「何をそんなに急いでいる」と言われた。
お前も急げよ!




「?名無しとは違うクラスなのか?」
はいきたー。
雷門で色々と説明を聞いた私たちは担任に連れられて教室に行こうとする。
がここで一つ、問題がある。
白竜が未だに私を同い年だと思っているのだ。そんなに子供ですか私。
白竜の一言に私の担任になる先生は口元を手で押さえて爆笑していた。
何がそこまであなたを笑わせるんですか先生。

「うんそうみたい、じゃあね」
「?あぁまたな!!」

とりあえず説明はめんどくさいのでここは全スルーを狙うのが得策である。
私が微笑みながら白竜に向かって手を振ると白竜はぶんぶんと笑いながら手を振り返した。
何こいつかわぇぇ。
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