雪村と

□入部届
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「ちょちょちょっ誰か詳しい説明プリーズ!」
「?入部届にはちゃんと印鑑押されていたぞ」
「どういうこと!?」

白咲の発言により更に困惑する。
まず、雪村からそんなものをもらった記憶も書いた記憶もない。
雪村が偽って書いたのか。とも考えたが雪村と私の筆跡は大分違うのでその考えを脳内で消去する。
印鑑は……玄関先に置いているのですぐ押せるとして。

「雪村何した」
「覚えてないだろうと思ってたぜ」
「だからなんで上から?」

雪村はドヤ顔で私を見下す。
だからなんでこいつこんな偉そうなの。

「この間名前書けって言って渡しただろ」
「あぁあれ」

この間雪村に宿題教えてもらっていた時のことだ。
私は相当眠たいにも関わらず無理やり問題を解かせるのでぼーっとしてた記憶しかない。
そういえばその時にテストみたいなのを渡されて名前を書いたような…
書いたような……?

……あ

「あのテストのことか!!」
「婚姻届じゃなくてよかったな」
「俺が大人になったらもう一回同じ手使ってみるか」

白咲が変なことを言うので雪村のやる気が変な感じに上がった。
雪村は本気でやりそうで怖い。大人になったらコイツに関わりを持たないようにしよう。

「え、つまりマネージャー?」
「そうだ」
「お前サッカー好きだろ」

ちょっと待って!なんだか白恋中サッカー部おかしい!!

なんて言ったら氷里に怒られそうだ。それはどうでもいい。とにかく今の私の心中は荒ぶっている以外の何物でもない。
なんで急にこんなことを言い出したのはわからないが、私の放課後の解放された時間を雪村は邪魔する気か!


「私体力ないし重たいもの持てないし!」
「そこらへんは承知の上だ」
「サッカーとか全然好きじゃないし!」
「お前昔は俺より強かった」
「……実は彼氏が」
「そいつのクラスと名前教えろ」


だ め だ


もっとマシな断り方見つからないのか私!!
なんか彼氏というキーワードに雪村怒りだしてるよ!!
そうだ

「吹雪先輩に了解は」
「むしろ大歓迎だそうだ」
「この裏切り者ぉぉっ!!」


もう嫌だ。明日から学校来たくない。

がくっとうだなれると雪村が何が面白いのか頭を木魚のように叩き続ける。
何この子。


「ななし」
「白咲……」

白咲だったら救ってくれるのではないかと期待を込めて奴の方を向くと白咲は

「部員達のためにも入部してくれ」

相当真剣な顔をして私の肩を強い力で掴んでいた。

これは

「あぁ……」

雪村は機嫌が悪かったりムシャクシャすると物や人に当たったり急に黙りこんだりする癖がある。
サッカー部の連中はそれにさぞかし困っているということか。

イケメンを前にしても溜息しか出てこなかった。



「しょうがないなぁ」




もうどうにでもなれ







(では早速放課後から練習に出てもらって…)
(白咲私は救世主じゃないよ拝まないで)
(名無し愛してる)
(うんありがと雪村)









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なんだかおかしい。gdgd感がずっと続きそうです。
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