泣かない人形
□1:真Shin
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真が来てからは夜になって仕事を終えると橋本は真っ先に真の部屋へと向かうようになった
「真」
「あ、橋本さんっ」
ベッドで寛いでいた真は橋本を迎えた
「もう風呂には入ったかい?」
「いえ、まだです」
「じゃあ一緒に入ろうか」
「えっ……」
真は顔を真っ赤にした
その初な反応が可愛くて
「嫌かな?」
と残念そうな顔をしたら慌ててそんなことないと弁明する姿に笑った
二人で風呂から出てベッドで寝転がっているとふと思い出したように真が呟いた
「リンさんはどうして話さないんですか?」
「ん?」
「いつも無言じゃないですか」
「あぁ、リンはね、声が出ないようになってるんだよ」
「なってる?」
「そう、さ、明日も早い。もう寝よう」
そのままお休みといって橋本は寝てしまった
はぐらかされた感はあったが寝てしまっては仕方ないと真も橋本の腕の中で眠りに就いた