Dream続き物(カカシ)
□霧の扉
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霧の中で開く扉は・・・
きっと優しい色をしている
霧の扉
それは、四代目火影がこの世を去ってしばらくした頃の事。
その弟子の少年は、暗部にその身を置いていた。
まだ若い忍が、師も仲間も失ったのだから、精神的に不安定になっていてもおかしくはない。
だが、カカシは淡々と任務をこなしていた。
(先生が守った里を、俺が守らないでどうする!)
ただ、それだけの思いで、彼―――――カカシは復興と任務の明け暮れだけに身を投じていた。
それは彼の精神力が高かった事と、不安定さを隠す術(すべ)を心得ていたからに他ならないのだが、他の者は気付かず、本人すら理解していたかどうか。
ただ、月日だけが過ぎていた。
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