頂き物&献上品(アイシ)
□【頂き物】A HAPPY NEW YEAR
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元旦の朝。
ヒル魔の家で新年を迎えたセナであったが、朝っぱらからヒル魔と言い争いをしていた。
「セナ…」
「うっ…そ、そんな目したってダメですよ!」
「…俺の言うことが聞けねぇっていうのか…?」
「なんですかそのドS的な脅し!…そ、そんなこと言っても嫌なものは嫌です!」
「…似合うと思ったのに…」
「…似合うわけないでしょう…俺は男ですよ」
はぁ、と溜息まじりで言ってもヒル魔はただセナを見つめるだけ。
キツイ眼差しのなかに懇願をまぜてじぃっと見つめるヒル魔。
このやりとりがもう1時間も続いていてはセナも限界だった。
「あーもう!それじゃあ何かで勝負しましょう!」
「あ?勝負?」
「そうです!ヒル魔さんが勝てば着ます。でも僕が勝ったら一生着ません!」
「ほぉ…面白そうじゃねぇか、いいぜ。乗った」
「(やった!)…勝負はどうしましょうか。あ、とりあえず腕立ての回数とかはダメですよ」
「(不満顔)…まぁ、勝負はフェアじゃねぇとな。何にする?なんならテメェの得意なもので受けてやるぜ」
「むー…なんでヒル魔さんそんな余裕なんですか!」
「ハッ!テメェにも勝てるチャンスをやるっつー俺の優しさだろうが」
「……そうは思えませんでしたけど…っていうか、優しくないし…」
「何言ってやがる。俺ほど優しい奴はいねぇぞ?優しさの塊だからな、俺は」
「…あれ、僕耳おかしくなったのかなぁ…」
「テメェ…問答無用でさせるぞコラァ!」
「わわわっ!わかりました!ヒル魔さん超優しい!……で、えーっと、どうしようかな…」
そうしてセナとヒル魔の何かを賭けた勝負が始まった。
勝負は三つ、どれもこれもどちらかといえば運と勘が必要なもの。
セナがそれにしたのは運なためどちらが不利ということもないから。
これならば負けないんじゃないか、と踏んでのことだった。
のだが…結果は…