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□雅紀バースデー
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「ハッピーバースデー」


仕事帰りの疲れきった俺を待ってたのは、


「なにしてんの?早くおいでよ―」


綺麗に飾られた部屋とたくさんの料理。


「…どーしたの。これ」


「頑張って作りやした!」


「苦手なのに?(笑」


「それは言わない約束でしょ?」


「うひゃひゃ(笑)ごめんね」


でもね、大好き。


しょっぱい玉子焼きも、

皮の剥いてないカレーのジャガイモも、

大きすぎるハンバーグの玉ねぎも。


「どう?美味しい?」


「うん。美味しい」


「本当に?」


「嘘だけど」


「も―!馬鹿!(笑」


「あ、馬鹿とか言っちゃう?ま―くん怒っちゃうぞ?(笑」


「怒れば―?」


「こら―!」


「きゃー!」


「待て―」


「待たなーい!」


「あ、危ない!」


「……いった」


「ほら―、言わんこっちゃない」


「助けて―」


「も―、大丈夫?……うわ!」


「はは(笑」


手を引っ張られた俺は上に跨るように倒れ込んだ。


あ、気まずい。


「ね、雅紀」


「ん?」


「今日って、誕生日おめでとうとメリークリスマスどっちかな?」


「どっちでもいいよ(笑」


「じゃあ、……メリークリスマスおめでとう」


「メリークリスマスありがとう」


サンタさんへ
(来年も一緒に祝えますよ―に)




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