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□Kazunari Ninomiya
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「おめでとー!!」


「……………なにが」


「瞳の中のギャラクシー賞」


「"瞳の中の"はいらないね」


「おめでと」


「……どうも」


「お祝いしようね!お祝い!」


「いいって」


「そんなこと言わずにー。ほら、ほら」


そう言って、手を引っ張られて連れてこられた先には、


「なにこれ…」


俺の大好物ばっかり並んだテーブル。


「味の保証はないからね?」


照れながら鼻を触る君の指には、たくさんの絆創膏。


「血入りですか?(笑」


「入ってませんー。
それより、早く座って食べてよ!」


「はいはい」


俺が座ったの確認して、俺の前の席に君が座った。


「和はなんの賞が欲しい?」


「なんの賞って?」


「例えばー…よくできましたで賞とか」


「あー…そうだなー」


じゃあ…。


「櫻井 翔?」


「しょう違い!!」


なんもいらないんだけどな…。


「あっ!あたし、いいの思いついた!」


耳貸して。

って、俺を手招きした。


ゴニョゴニョ…。


「……馬鹿じゃん」


「ふーんだ!!」


…でも、可愛いとこあるじゃん。


「そうさ和とこの銀河の中で出会ったよ。
信じよう信じよう いつか言った和の誓い」


「なにそれ(笑」


「ん?"和くんの恋人"の主題歌」


「いい歌じゃん」


「ありがと」







(和は一生、あたしのことが好きでしょう)
(……馬鹿じゃん)
(ふーんだ!!)


でも、正解だよ。

俺は一生、君が好きでしょう。


ううん。



一生、君が好きです。


「なんか言った?」


「なんも言ってません(笑」




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