Glare4

□灰色の少年
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まさに一触即発。
時雨が睨み合う二人の間に仲裁に入るも二人は一向にお互いの意見を譲らない。
多少の危険があっても答えへと導きたい氷の龍と全ての危険から遠ざけたい雷の龍。
考え方こそ違うが二人とも時雨を思ってのことだった。
時雨を思ってのことだからこそ、お互いに譲れなかった。



「だーかーらー、いい加減ボクの考え理解してヨ!」

「うるせぇよガキ!おい、真人や疾風も何か言ってやれよ!」

「迅雷、少しは黙れ。お前の方がうるさいぞ。」

「真人の言う通りだわ、少し静かにしな。」

「てめぇらぁぁあ!!」

「もう!みんな止めてよ!」



四龍達の喧嘩に痺れを切らした時雨は大声で叫ぶ。
途端、辺りは静かになった。
時雨は怒ったような顔で四龍を見回すとふいとそっぽを向き、そのまま人がいるであろう方向の茂みの中へ潜り込んで行ってしまった。
辺りに残されたのは四龍だけ。



「時雨…。」

「しぐちゃんに怒られた…。」

「…迅雷、雪那。時雨のことを考えてのことだったら喧嘩なんかするな。」

「ほら、皆早く時雨を追うよ。もしもの時のためにも、ね。」





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