Glare3

□白い狂気
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「この歌…あのメロウと言う女性はもしや"フェアリーテイル"の戦う眠り姫?まさかフェアリーテイルまでもが動き出すとは。」



信じられない、そんな気持ちの籠ったリッカの声が聞こえた。
いくら無知の黄泉でもさすがにフェアリーテイルだけは知っていた。
目を閉じると研究所内に置いてあった資料にも書いてあった文字を思い出す。
フェアリーテイル、笑い猫を中心として東国裏社会の頂点に君臨する暗殺者集団。
彼らがそれぞれに持つ通り名があまりにも有名で本名を知るものは指で数えられるほどしかいないと言う。
メンバーは笑い猫、イカレ琵琶、戦う眠り姫、血塗れの無垢、宵闇の舞扇の五人だけ。
集団と言うには少な過ぎる人数だが実力は確かで、結成以来メンバーは誰一人欠けたことが無いらしい。
あまりにも強く、恐れられている彼らでさえもが動き出すほどの存在である烙舞とは…。
黄泉は茜へと視線を移すと口を開いた。



「茜、烙舞を探そう。」

「ヨミー…?」

「烙舞は何の関係もなかった一族を滅ぼしたんだろう?そんなの、同じ生物兵器として許せない。」



会って話をしたい。
どうして龍使いの一族を滅ぼしたのか、どうして尚も殺戮を続けるのか。


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