Glare3

□白い狂気
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「…やぁね、死神長さん。そんな熱烈なラブコールされてもあたし恋人いるのよ。」

「生者と死神は必要以上の干渉も情報提供も禁じられているはずですが…?」

「そんなに怒んないでよ、あたしはただ可愛い可愛い妹分のために働いてるだけなんだからさ。血塗れの無垢、死神なら聞いたことあるでしょ?」



ピクリ、リッカだけでなくネオン、茜までもが『血塗れの無垢』と言う単語に反応したのを黄泉は見逃さなかった。
明らかに動揺している。
それは誰の目から見ても確かだった。
当然メロウも気付いたらしく、目を細めながら笑みを深くした。



「烙舞は今もまだ殺戮を続けてる。そして烙舞、血塗れの無垢、龍使いの一族の滅亡…全ては"彼"に繋がってるわ。今あたしに言えるのはこれだけ。黄泉、ネオン、死神長さんに狐君。」



頑張ってね、ごきげんよう。
凛とした声が響いたかと思うとメロウの体は見る見るうちに足下の影に包まれていく。
完璧に包まれる直前、辺りには一つの歌が響いた。





御伽話はもう終わり、青い鳥は地に墜ちた

貫く色は漆黒、闇夜が全てを包み込む

カラスからの招待状、死出の旅までもう少し

我らが言葉を贈りましょう

さようなら、真っ赤な夢を召し上がれ





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