Glare2

□幸せが壊れた日
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「どうしたのかな…。」



シドは言葉を漏らした。
愛妻のリーイーシャが中々帰ってこない。
何かあったんじゃないだろうかと心配で堪らなかった。
そんな不安にかられる中、外から村人の話す声が聞こえてきた。



『今日、軍の方が来てるらしいわよ。』

『この村に?』

『えぇ、しかも武装してるそうだわ。』

『いやねぇ、何もない村なのに…。』

『それがどうやら妖狐狩りらしくて…。』



外で会話を交す村人達の話の間で妖狐狩りと言う言葉が耳に入った途端、シドは家から飛び出した。
西国の妖狐狩りは理不尽且つ残虐過ぎることで有名だ。
もしも妖狐と勘違いされていたら…そう思い、一刻も早くリーイーシャの安否が知りたくなった。



「リーイーシャ!!どこにいるんだい!?リーイーシャ!!」



海岸、広場、村外れ。
リーイーシャが行きそうな場所を片っ端から探し回った。
しかしこれらのどこにもリーイーシャはいなかった。
シドが思い当たる中でリーイーシャがいそうな場所はあと一つだけだった。
シドの視線の先にあるのは小高い丘。
シドとリーイーシャが初めてあった場所だった。
シドは大きな不安を隠せないまま、丘へと登って行った。




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