Glare2

□幸せの定理
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私が君に言いたいことは幸せの定理と言うものだ。
幸せと言うものはね、終わり方で決まるのではないんだよ。
終わりまでの過程で決まるんだ。
そして、幸せであったかを決めるのはその人本人だ。
誰かが決めるものじゃない。
ラクマ、私は殺されはしたが不幸ではなかった。
君と出会えたんだ、短い人生の間でも。
私は幸せだった。
だから今度は君が幸せになる番だ。
生物兵器だからって関係ない。
万物には幸せになる権利がある。
どうか、それを忘れないでほしい。

ラクマ、君の父として共に暮らすことが出来なかったのは本当に残念なことだ。
これからは私は空から君を見守ろうとしよう。
私は君の笑顔が大好きだよ。
だから幸せになって空を見上げておくれ。
ラクマ、血は繋がっていなくても君は私の自慢の心優しい息子だよ。
愛しているよ、今までも、これからもずっと。








君の人生にどうか光があらんことを
私は見守るよ、敬具





END.
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