Glare

□グッバイハニィ
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ここ数週間、村では雪グマの被害に遭っていた。
雪グマは体長が大人の二倍もある狂暴なクマだ。
そんなクマが村の近くに出たものだから村人はどう始末するか困り果てていた。



「じゃあ俺が行くよ。」



討伐隊に真っ先に挙手したのはリュージュだった。
まだ若いのだから無理をしてはいけない、と周りは反対したがリュージュはお決まりの笑い方でそれをかわした。



「だーいじょうぶだって。皆知ってるだろ?俺が村一の槍使いって。」



確かにリュージュは村一の槍使いで強い。
しかしもし万が一のことがあったらどうするつもりなのだろう。
どんなに言ってもリュージュから返ってくる言葉は大丈夫、この言葉だけで村人は渋々承諾するしかなかった。






















「リュージュ!」



雪グマを討伐する当日の朝、家を出ようとしたリュージュはラファに声をかけられた。
振り向けばラファは苦しそうな表情でリュージュを見つめていた。




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