Glare
□第二話
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嫌な予感が、走った。
「…。」
静かな、執務室の中。
風祭一族族長補佐、煉牙はいた。
「どうかしたのか、煉牙?」
「影人さん…。いや、別になんでもない。」
「…?そうかい。」
煉牙に声をかけるのは風祭一族の長、風祭影人。
よほど心配なのだろう、書類からずらした視線は心配そうに煉牙に向けられていた。
「…大丈夫だよ、影人さん。」
ぽつり、煉牙は独り言のように呟いた。
刹那、執務室の扉は荒々しく叩かれ扉が開かれた。
「なんだ!?」
「木更津修です。影人様、月神の里が…!!」
「!?」
月神の里が…。
修の言葉と嫌な予感が重なる。
焦りつつも煉牙は修に話を続けるよう促した。
「月神がどうしたんだ!?」
「月神の里が…」
「滅亡しました。」