Glare
□一話
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「し、にがみ…。」
「そ、死神。人は誰かを純粋に想いながら死ぬと死神になるんだ。」
「…。」
「俺達の仕事は死の運命から人を救うこと。…まぁ、そんなに難しいことじゃないさ。」
「…か。」
「あ？」
「…っ一体なんなんですか！？死んだことは自覚ありますよ。…でも、でもいきなり死神になれと名前も知らない輩に言われてなると思いますか！？」
慣れない大声を出し、僕は肩で息を吸った。
…でも、怒鳴るのも仕方がないと思う。
いきなり現れた名前も知らない人に死神をやれだなんて言われる…。
言われたのが僕じゃなくても理解が出来ないだろう。
「死の運命から人を救う？死によって愛する人も妹も全てを僕は失ったのに！？」
「…。」
「出来ることなら僕は…」
「黙れ！！」
巻くし立てるように喋り続ける僕の言葉を遮るかのように男は叫んだ。
ハッとして男を見れば哀しそうな、そして苦しそうな顔をして僕を見ていた。